★日本の次期主力戦闘機、欧州製が「有利な情勢」…英研究所
・英国の有力政策研究機関、王立統合軍事研究所は、自衛隊の次期主力戦闘機(FX)
選定に関して、英独伊スペインが共同開発した「ユーロファイター・タイフーン」の採用に有利な
情勢が整いつつあるとする報告書を近く公表する。
英国防省・軍や防衛産業と強いつながりを持つ同研究所が作成した報告は、欧州がFX
選定に寄せる強い期待を反映しており、日本国内での議論にも影響しそうだ。
報告書は「防衛産業の変革に向けて」との題名で、同研究所が、日本側の研究機関
アジアフォーラム・ジャパンの協力を得て、日英の大学研究者や実務経験者の共同執筆で
作成した。
読売新聞が入手した報告書は、日本に対して、防衛装備調達政策で、対米一辺倒から
脱却し対欧協力に踏み出すように提言。今回のFX選定は、自衛隊の主力戦闘機で史上
初めて米国製ではなく欧州製が選ばれる「千載一遇のチャンス」だとの見方を示した。
自衛隊の主力戦闘機は一貫して、米国製を導入してきた。今回は、最有力候補の
米ロッキード・マーチン社製F22について、技術流出を懸念する米議会が禁輸措置をとった
ため、選考作業が難航している。
報告書は、米国の輸出解禁は「当面の間ない」と予測し、自衛隊現有機F4の耐用年数の
延長にも限界があると指摘。英国などで実戦配備の実績があるユーロファイターの採用に
有利な「客観情勢が整いつつある」との判断を下した。
ただ、同機が米製機に比べた優位を確保するためには、日本への「惜しみない技術協力」が
必要だとした。
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080926-OYT1T00003.htm?from=main3