小沢氏国替えなら「VS麻生で首都決戦だ」 麻生側近の自民・菅氏
自民党の菅義偉選対副委員長は18日、横浜市内で講演し、民主党の小沢一郎代表が次期衆院選で首都圏への「国替え」を検討していることに触れ、
「小沢氏が東京から出馬するなら、自民党の新しい総裁になる人も東京で小沢氏と戦ってもらう。選対委として真剣に考えている」と述べた。
菅氏は、総裁選で最有力の麻生太郎幹事長の側近なだけに、突如浮上した「小沢VS麻生」の首都決戦構想は大きな波紋を呼びそうだ。
小沢氏は、12日に民主党が衆院選第1次公認187人を発表した際、地元・岩手4区での自らの公認を見送った。14日には民主党の鳩山由紀夫幹事長が
民放番組で「(小沢氏は)岩手からは出ない」と述べ、公明党の太田昭宏代表の地元・東京12区について、「1つの有力な選択肢だ」と含みを残した。
小沢氏は「私自身が今どうこうと決めているわけでない」(15日)とけむに巻くが、小沢氏が東京12区で出馬すれば保守票が大量に小沢氏に流れ、太田氏は厳しい選挙戦を強いられるのは必至だ。
菅氏の発言は、民主党の「揺さぶり戦術」への牽制(けんせい)を狙ったとみられるが、自民党内では「菅氏のことだから麻生氏から承諾を得たに違いない」(中堅)との見方が強い。
東京12区で麻生、小沢両氏の党首決戦となれば「次期衆院選は『自公VS民主』の天下分け目の総力戦となる」(自民党幹部)との声も上がる。
麻生氏が東京12区から出馬すれば、太田氏は比例代表となるか、自民党側が別の選挙区を明け渡し、全面支援する形となる可能性が高い。
そうなると各選挙区で自公選挙協力を促すことにつながるだけに「菅氏はさまざまな波及効果を入念に計算したようだ」(自民党筋)との見方もある。
一方、自民党は18日、小沢氏の選挙区である岩手4区に同氏の元秘書、高橋嘉信元衆院議員(55)を公認候補として擁立する方針を決めた。
小沢氏が地元での「師弟対決」を選ぶのか、党首決戦を挑むのか、それともまったく別の選挙区を選ぶのか−。小沢氏の立候補先は今後も与野党の注目を集めそうだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080918-00000977-san-pol