・露大統領:「我々に孤立は不要」国内株価急落で弱気に?
ロシアのメドベージェフ大統領はこのほど、「我々には(国際的な)孤立も軍拡競争も
不要だ。それは袋小路への道だ」と述べた。8月8日のグルジア侵攻以降「新たな
冷戦が起きても恐れない」と西側諸国に挑戦的な態度を取ってきた大統領だが、
ロシア企業の株価低下や国外への投資流出に歯止めがかからないことから、弱気な
本音がポロリと出たようだ。
大統領は、国内主要企業経営者らとの会合で15日、「我々に(経済)制裁を加えよう
としても、両刃の剣となる。損失は(ロシア、制裁を加える側の双方に)対称的に出る」
と述べ、グルジア紛争がらみの西側の制裁をけん制した。実際は欧州連合(EU)が
対露制裁を見送っており、逆に制裁を恐れている様子を示すことになった。
ロシアの主要株式指標は米証券大手リーマン・ブラザーズの経営破綻(はたん)が
引き起こした世界同時株安の影響で、16日に軒並み急落した。主要企業では、
政府系天然ガス「ガスプロム」、国営石油「ロスネフチ」、対外貿易銀行、預金者数で
ロシア最大の貯蓄銀行(ズベルバンク)などの下落が目立っている。
ロシアの株式市場は6月から下落を始め、8月のグルジア紛争で下落傾向がさらに
強まっていた。これに世界同時株安が追い打ちをかけた形で、98年の金融危機の
再来を懸念する声も上がっている。
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http://mainichi.jp/select/world/news/20080918k0000m030054000c.html