厚労省局長 “療養病床は病院を名乗るな” 医師らから批判
厚生労働省の宮島俊彦老健局長が、長期入院の高齢者が利用する療養病床をもつ
医療機関について、「なぜ子どもや妊産婦を診てくれないのか」
「病院という名前はやめてほしい」などと発言し、病院関係者から批判が上がっています。
問題の発言は、七月末の局長就任の記者会見で飛び出したもの。
雑誌『社会保険旬報』(八月十一日発行)で報じられました。
同氏は「療養病床の医師は1万人いるが、なぜ子どもや妊産婦を診てくれないのか」
「療養病床では病状が急変すると一般病床に送るという。それが病院なのか。
病院という名前はやめてほしい」などと述べました。
これは、二十四時間体制で、高齢者の急変、みとりなどに対応している医師の
勤務実態をまったく無視した、事実と異なる発言です。療養病床を担当する医師らから
「介護行政の責任ある立場の者が、こんな認識とはどういうことか」などの
怒りの声が上がっています。
宮島氏はまた、高齢者の患者に犠牲を強いる療養病床の大幅削減計画について、
「『追い出す』というイメージで語られるのとは全く違う」と居直り、
あくまで計画を推進する姿勢を示しました。
2008年9月17日(水)「しんぶん赤旗」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-09-17/2008091702_05_0.html