【京都】白川のほとりに作られた謎の庭園、撤去へ 8年前、何者かが2日で作り上げる

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 京都市東山区の祇園新橋地区を流れる白川のほとりで、何者かが勝手に造った<謎の庭
園>を、京都府が16日に強制撤去する。一帯は石畳の小道にお茶屋が軒を連ねる重要伝
統的建造物群保存地区だが、8年前から放置されて樹木や草が茂り、白川特有の白い砂を
覆い隠していた。住民らは「これで本来の景観が戻れば」と期待している。

 問題の場所は、観光スポット・巽橋のたもとの長さ5メートル、幅1メートルのエリア。
そばに、芸事の神様として芸舞妓(げいまいこ)の信仰を集める辰巳大明神や、歌人・吉井
勇の歌碑があることで知られる。白川は、流域の地質が花こう岩を多く含み、川底に白砂
が敷き詰められたように見えることから名付けられ、ここも、もとは白い砂地だったという。

 しかし、住民らによると、2000年3月ごろ、突然、桜などの樹木や石が運び込まれ、
クレーン車を使って2日間で、石灯籠(どうろう)や石組みを置いた〈庭園〉が完成。その
後、誰も手入れをせず、樹木の枝が伸び放題になり、雑草に覆われたままになった。

 近くで飲食店を経営する男性(62)は「誰が何の目的で造ったのか。風情ある場所な
のに、無責任だ」と憤る。河川管理者の府は、川の流れを妨げるおそれがあるとして撤去
するが、約40万円の費用を請求できる見通しはない。

YOMIURI ONLINE
http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20080915-OYO1T00204.htm?from=main2