【サイパン(米自治領)12日共同】1981年の米ロサンゼルス銃撃事件で、
米自治領サイパンの地裁は12日、逮捕され拘置中の元会社社長、
三浦和義容疑者(61)=日本では無罪確定=側が申し立てた人身保護請求を棄却し、
ロサンゼルスに身柄を移送するよう自治領政府に命令した。
弁護側は命令に異議を申し立てたが、マングロナ判事は退けた。
弁護側はサイパンの最高裁に上訴するが、現地の司法関係者によると、
最高裁の判断を待たずに移送される可能性もあり、
来週にも移送に向けた動きが本格化する見通しだ。
マングロナ判事は「カリフォルニア州から移送を求められている事件であり、
サイパンの裁判所としては引き渡し請求書などに法的問題がない限り
速やかに移送させるのが妥当だ」と理由を述べた。
弁護側は、判決が確定した事件で再び罪に問われない
「一事不再理」の原則に反する逮捕だとして釈放を要求。
これに対し検察側は「身柄を米本土へ引き渡す令状など法的要件が満たされている」と、
逮捕、拘置の正当性を主張していた。
マングロナ判事は「一事不再理の原則違反や、
逮捕状の有効性などについて当裁判所は判断できない」と弁護側主張を退けた。
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