★定員確保へ4校一丸 介護福祉士養成校
介護福祉士の国家資格を取得できる県内四つの短大と専門学校が、軒並み定員割れとなっている
現状を打開しようと、学生の獲得に向けて連携を強めている。四校でつくる県介護福祉士養成校協会
(金岡祐一会長)は、各校の特色を高校生に紹介するちらしを初めて製作した。来月には、県社会福祉
協議会などが開く「健康と長寿の祭典」に協会のコーナーを設け、高校生らに介護の仕事の魅力を伝える。
同協会は「力を合わせて、深刻な介護職離れに歯止めを掛けたい」としている。
県介護福祉士養成校協会は富山短大(富山市)と富山福祉短大(射水市)、富山医療福祉専門学校(滑川市)、
北陸ビジネス福祉専門学校(富山市)の四校でつくる。
四校の総定員(二百五十人)に対する入学者数は、平成十四−十七年度は二百三十人を上回り、充足率は
90パーセントを超えていた。しかし、重労働で夜勤もある介護の仕事が敬遠されるようになり、充足率は
十八−二十年度で83・2パーセント、73・2パーセント、62・4パーセントと三年続けて過去最低を更新。
二十年度からは富山医療福祉専門学校が定員を四十人減らし、二十一年度からは富山短大も十人
減らすことが決まっている。
深刻な状況を受けて、「少ない志望者を奪い合うのではなく、協力して高校生の介護への関心を高めよう」と
いう考えで各校が一致。同協会として八月、各校の教育理念や実習態勢、就職実績などをPRするちらしを
千枚製作した。県が同月下旬に開いた「高校生・福祉職場体験会」で、参加した八十人の生徒に配った。
二学期が始まった今月以降、進路選択の参考資料として各高校に配布することも検討している。
県民会館で来月一、二日に開かれる健康と長寿の祭典では、協会のコーナーを初めて設置し、スライド
ショーや学生との交流会を通じて、高校生に介護の仕事のやりがいや魅力を伝える。同協会の宮田伸朗
事務局長は「各校の定員割れは、学生が卒業後に働く介護現場の労働力不足につながる。県内の介護
基盤を守るためにも、今後も効果的な学生確保策を講じていく」と話している。
2008年09月04日 07:30
http://www.kitanippon.co.jp/contents/knpnews/20080904/14829.html