【マスコミ】優れた報道に贈られる「新聞協会賞」、3年連続で毎日新聞が受賞 [09/04]

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 日本新聞協会は3日、08年度の新聞協会賞を発表した。優れた報道に贈られる編集部門で、
毎日新聞大阪本社科学環境部の大島秀利編集委員の「『石綿被害 新たに520カ所 厚労省は
非公表』のスクープなどアスベスト被害の情報公開と被害者救済に向けた一連の報道」(ニュース部門)
など3件が選ばれた。毎日新聞社の編集部門での受賞は、06年度の「『パキスタン地震』一連の
写真報道」、07年度の「長崎市長銃撃事件の写真報道」に続き3年連続23回目で、編集部門の
最多記録を更新した。

 06年、石綿が原因でがんを発症するなど労働災害認定を受けた人数を事業者ごとに公表してきた
厚生労働省が突然、非公表方針に転じ、患者らの間に波紋を広げていた。

 大島編集委員は、息長い取材を通じて信頼関係を築いてきた支援団体から入手した
約3500人分の被害者資料の分析から、これまで知られていなかった520以上の事業所で
労災があった事実を07年12月に突き止めた。石綿被害は全国各地のさまざまな業種の
事業所に広がっている深刻な実態が浮かび上がった。

 同協会は授賞理由を「この特報により、厚労省は方針転換を余儀なくされ、2年7カ月ぶりに
事業所名を公表した。10年以上にわたる地道な取材の成果は、法改正を促し、救済拡大の
道を開く価値ある報道」としている。

 大島編集委員は86年入社。大阪本社科学部(現科学環境部)、同社会部などを経て
06年10月から現職。

毎日新聞 2008年9月4日 東京朝刊

http://mainichi.jp/life/ecology/select/news/20080904ddm001040005000c.html