【社会】 「切符おかしい」 都営地下鉄駅員、子供用切符使おうとした女子高生を休憩室に連れ込みレイプ未遂…東京・御成門駅★13

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845御成門
 振り返ると、そこには怪訝そうな顔をした駅員が立っていた。都営線の制服に身を包み、
帽子を手に持ち、短く刈られた頭を見せながら、彼は歩美に近づいてきた。
「ちょっとそれ、見せて欲しいんですけど」
 そう言って駅員は、ギュッと握られたままになっている歩美の右手を指差した。
 なんてことだろう。と歩美は思った。いつもなら、切符はすぐに制服のポケットにしまうのに。
いつものように、改札を過ぎたら、ポケットに収めて、何食わぬ顔で通り抜ければよかったのだ。
しかしそれを、それを……力いっぱい握り締めるなんて……。
 歩美はそう思うと、悔しくて悔しくて、思わず唇を強く噛んだ。
 声をかけられ固まったままの歩美をみて不信感を強めた駅員が、
やや強い口調でもう一度繰りかえした。
「ちょっとそれ、見せてもらっていいかな」
 しぶしぶといった様子で、歩美が手を開くと、そこにはじっとりと汗に湿った
一枚の切符が手の平に張り付いていた。そうしてはっきりと、
子供用の切符であることが見て取れた。
「君、高校生だよね」
 おとなしくなった歩美をみて、やや言葉をやわらげながら、駅員が言った。
「君は、子供料金ダメなんだよ」
 と、駅員が諭すように言うと
「すいません……」
 と、歩美が消え入りそうな声で言った。