控訴しないことを強く要請―産科婦人科学会
福島県立大野病院事件の無罪判決を受け、日本産科婦人科学会(吉村泰典理事長)は8月20日、
「本件判決に控訴しないことを強く要請する」などとする声明を発表した。
声明ではまず、亡くなった女性患者と遺族に対し哀悼の意を表した。
続いて被告医師が行った医療について「当時、被告人が産婦人科専門医として行った医療の水準は高く、
全く医療過誤と言うべきものではありません。癒着胎盤は極めてまれな疾患であり、診断も難しく、
最善の治療がいかなるものであるかについての学術的議論は現在も学会で続けられております」とした。
判決については、「重篤な疾患を扱う実地医療の困難さとそのリスクに理解を示した妥当な判決であり、
これにより産科をはじめ多くの領域における昨今の委縮医療の進行に歯止めの掛かることが期待される」と高く評価した。
最後に、「今回の裁判による医療現場の混乱を一日も早く収束するよう、検察庁が本件判決に控訴しないことを強く要請する」と訴えている。
更新:2008/08/20 15:42 キャリアブレイン
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