ガッツポーズは生まれつき 米・カナダ、五輪柔道を分析
五輪などスポーツの大きな試合では、勝った選手が両手を上げてガッツポーズし、
負けた選手が肩を落とす光景がよく見られる。そうしたボディーランゲージは、
誰かのまねではなく、人間が生まれつき持つ癖らしいことが、カナダと米国の研究でわかった。
カナダ・ブリティッシュコロンビア大などのチームは、米科学アカデミー紀要(電子版)に
11日付で論文を発表した。04年夏のアテネ五輪とパラリンピックで撮影された柔道の
写真数千枚を吟味。30以上の国・地域から集まった選手計140人について、
試合終了後の選手の頭、腕、体の姿勢を分析した。
その結果、勝者は両手を上げ、上を向き、胸を張る傾向が見られた。
一方、敗者は肩を落とし、胸を狭める傾向があった。
このような傾向は、文化的背景によらず、生まれつき視覚障害を持っている選手にも
見られた。チームは「勝利や敗北のポーズは、学習で身につけたものというより、
人間にもともと備わっている癖である可能性が大きい」と結論づけた。
朝日新聞【ワシントン=勝田敏彦】 asahi.com(2008年8月14日18時46分)
http://www.asahi.com/science/update/0812/TKY200808120056.html 生まれつき視覚障害を持つ柔道選手の勝利のポーズ=04年9月、アテネ・パラリンピック会場、
ボブ・ウィリンガム氏撮影
http://www2.asahi.com/science/update/0812/images/TKY200808120225.jpg