記者会見で事実と違うことを言われ、名誉を傷つけられたとして、国連広報局の直属機関
「国連広報センター」(東京)の所長を辞任した幸田シャーミンさん(52)が12日、国連の
赤阪清隆広報局長に1000万円の慰謝料を求める訴えを東京地裁に起こした。
幸田さんは平成18年4月に同所長に就任したが、「組織ぐるみの嫌がらせがあった」として
今年6月に辞任した。
幸田さんは月刊誌「文芸春秋」7月号にセンター内で不正経理や嫌がらせがあったとする手記を
発表。一方、国連側は事実関係を否定している。
訴えによると、赤阪局長は幸田さんの辞任後に会見を開き、「問題は、幸田さんの部下への
嫌がらせから始まった。内部調査で幸田さんによる嫌がらせが指摘されている」などと述べた。
幸田さん側は「幸田さんによる嫌がらせの事実はなく、内部調査でも確認されていない」と反論。
「赤阪局長の発言は事実に反しており、名誉棄損に当たる」と主張している。
東京・霞が関の司法記者クラブで会見した幸田さんは「国連内部のさまざまな嫌がらせで、
辞任に追い込まれた。赤阪局長には発言を訂正するよう手紙を送ったが、誠意ある対応がなかった」
などと述べた。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/080812/trl0808121653001-n1.htm