【政治】「蟹工船」「資本論」ブームの影響か…新規党員増加 - 共産党★2
679 :
273:2008/08/08(金) 01:20:59 ID:KQAhDhO70
>>671 >>人間が如何に生きるかに関する洞察を進化論はどう説明するのか。できないと思うね。
私も出来ないと思うね。
釈迦も悟りを開いた後に、これで多くの人々を救えるとは考えて無かったように思う。
逆にイエスは、人々に理解し易いところだけに、わざと簡略化して教えを広めたのかもね。
今更だけど、恋愛が文化相対的ってのも概ね外れ、微妙に当たりなんだよね。
この辺りについては、ディラン・エヴァンズ『感情』岩波書店がとっつきやすいと思う。
681 :
青識亜論 ◆GJwX8m7K0g :2008/08/08(金) 01:51:36 ID:m/Pw+P+50
>>680 ルージュモン的に恋愛をローカルな問題としてとらえるやり方には反対するけども、
やはりル・ゴフが言うように、ある種の文化的な問題であることも否定できないと思う。
共産党員もな、幹部はいい暮らししてるんだよな、末端の党員はひいこら言ってるけど。
宮本だって自分の息子の家庭教師を恣意にただでやらせてたし。
息子は三流大学卒だけど、コネで北大かどっかの教授。
683 :
名無しさん@九周年:2008/08/08(金) 02:17:38 ID:CoXyBZDv0
684 :
名無しさん@九周年:2008/08/08(金) 02:30:48 ID:oOBhDxKZ0
へ〜、志位ってけっこー頭いいのね
>>42 「プロレタリア文学なんてクダラナイものは文学に値しない」
と、今東光は言っていた
俺は、多喜二の蟹工船、党生活者、不在地主くらいしか読んでないし
あとは徳永直の太陽のない街、葉山嘉樹の海に生きる人々くらいは読んだけど
今東光の説はもっともだと思った
貧乏、肺病病みの家族、…ウンザリするばかり
こんなの読んで党員が増えるのなら
ワーキングプァや派遣労働者ってのは
共産党躍進のために必要だから解決されては困るんだろうな
686 :
名無しさん@九周年:2008/08/08(金) 07:11:36 ID:Di85bX800
流石、今東光。一刀両断だなww
結局みんな勝馬に乗りたくて必死なんだよな
将来とか諦めたら心は楽になるのに
688 :
名無しさん@九周年:2008/08/08(金) 07:49:52 ID:iNUdps250
>>643 >派遣の待遇を正社員並みに引き上げるとともに、
>正社員の解雇障壁や労働保護をある程度緩めるのがベスト
これは禿げ同な意見。要は派遣労働者保護を本当にしたければ
正社員という特権にもちゃんとメスを入れる必要があったけど
旧来の労使の馴れ合いの元でこれをしてこなかった訳だから
689 :
名無しさん@九周年:2008/08/08(金) 08:22:50 ID:iU0KdQ4o0
いまさらなんだけど
蟹工船でフリーターのストでもが起きるかと思ったら
漁業の人たちのほうがストライキしてたね
本の内容としては漁業の人たちの方が近い境遇なんだろうね
誰が悪いわけじゃなくぶつけようのない怒りが
各所に蔓延してる時代なんだろうな・・・
http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/CK2008080702000113.html 新作ゲームソフトの納期が迫っていた今年四月、その日も時計の針は午前四時を回っていた。
床に毛布を敷いて数時間仮眠。目覚めて、またパソコンと格闘した。
ゲームソフト製作会社「テクモ」プログラムチーム・リーダー小沢宏昭さん(38)=東京都在住=は
「納期前は仕事がギュッと凝縮された日々が一カ月以上続く」と語る。十数人の部下に細かい指示を
出しながら淡々と自分の仕事もこなす。神経性の失調で離脱する同僚もいる過酷な現場だ。
四月は休日がなく四百四十四時間働いた。一日平均十五時間近くになるが、記録上の労働時間は「一日八時間半」。
「会社が二〇〇四年六月から採用した『裁量労働制』で、どれだけ働こうと、記録上の労働時間は一定になった」
と小沢さん。裁量労働制は、労働者の判断で労働時間を決められるが、労使協定で定めた「みなし労働時間」
しか働いたことにならないシステムだ。
制度導入前に説明を聞いて、小沢さんは「“ただ働き”が増えると直感した。質の高いゲームを作るには
このみなし時間は短すぎる」。実際、導入前と労働時間はほぼ同じなのに、年収は二百万円も減った。
小沢さんは「残業代がそっくり消えた。会社側は残業代を払いたくないから、裁量労働制にしただけ」と憤る。
一方、テクモ側は「早く帰宅できる日も増えたはず」と制度の利点を強調。だが実態は「たやすく早退できる
仕事量ではない。制度導入から四年間で早退できたのは数日」(小沢さん)だった。
納得できない小沢さんは同僚と二人で労組を立ち上げた。「制度導入の労使協定で会社側が都合のいい
労働者側代表を選んだ」事実をつかみ会社側を追及。会社側はそれを認め、今年五月末で裁量労働制を廃止した。
さらに小沢さんは六月、同僚とともに制度導入の無効とその間の残業代などの支払いを求める民事訴訟を起こした。
請求額は約四百四十一万円。テクモ側は「未払い賃金はできるだけ早く計算して支払う」としている。
酷使される業界ですけどヒデーw
上場会社ですらこれだから
691 :
名無しさん@九周年:2008/08/08(金) 11:44:50 ID:llrV9QF60
>>677 現実として立証されてるのは、労働経済学的なドグマが現実の雇用慣行で
絶えず「修正」を受けて、労働者の雇用は需給の関係に還元できないってことだよ。
新自由主義のドグマに関わらず、そのような政策を取る国家は莫大な財政赤字に苦しむし、
公権力の介入はむしろ大きくなるのと同様に。
このニュースはずっと怪しいと思ってる
693 :
名無しさん@九周年:2008/08/08(金) 11:57:40 ID:ul7Sp0QH0
日本共産党幹部って実のところブルジョアだろw
694 :
名無しさん@九周年:2008/08/08(金) 12:40:23 ID:vUsV140P0
小林多喜二の『蟹工船』が売れているのは、時代が悪くなったからだ。
「かつて、最底辺の労働者だった自動車工場の季節工(期間工)は、身分不安定とはいっても、会社の直接雇用だから、ピンハネはなかった。
『自動車絶望工場』(1973年 講談社文庫)に書かれた哀れな期間工よりも酷い状態の労働者が出現したことは、確実に日本の退化を現している。
現在の労働環境は70年代前半より悪化しているというわけだ。悪化しているのは労働環境だけではない。国の締め付けもまた驚くほど強くなっている。
卒業式前に保護者に向かって君が代斉唱に協力しないようお願いした教師が、卒業式が2分遅れたという理由で「威力業務妨害」の罪で20万円の罰金刑を言いわたされている。
当日の卒業式の映像には、この教師が静かに語りかける様子だけが映っているらしいから「業務妨害」自体、東京都と学校のねつ造だったことになろう
たしかに本当に妨害したのなら、2分での遅れでは済まなかったはずだ。
「(教員は)石原都知事下の教育委員幹部とウルトラ右派都議たちの激しい憎悪をひきだし、都議会で追及され、被告席に座らされることになった。
それはけっして彼ひとりへの攻撃ではない、というのが毎回、傍聴席にはいりきれないほどのひとたちが詰めかける理由である。わたしが被告席にいないのは、たまたまの偶然でしかない、とわたしも思っている」
立川の自衛隊庁舎のビラ配り事件でもそうだが、国家に異を唱えることへの緊迫感は、かつてないほど高まっている。右とか左とか思想上の問題ですらなく、逆らうのか従うのかだけが問われる。
こうした時代にあって、社会弱者の立場に立って1960年代から闘ってきた鎌田氏は『心を静めて耳を澄ます』(創森社 鎌田慧 著)で
「ジャーナリストとは、微量な有毒ガスをいちはやく察知する『炭坑のカナリア』であるべきだ」と書いているが、たしかにこの本には危険を察知したルポライターの警告に満ちている。
695 :
名無しさん@九周年:2008/08/08(金) 12:52:29 ID:q8i29c9f0
この政党が一番マシに見えてしまう恐ろしい状況。
日本に政党がもう必要ないだろ。
集まるとロクでもない事しかしない。
高度成長下の日本が、自民党と言う名の開発一党独裁社会主義体制だった話はしないの?
697 :
名無しさん@九周年:2008/08/08(金) 12:56:30 ID:CoXyBZDv0
698 :
名無しさん@九周年:2008/08/08(金) 12:58:02 ID:vYLadFot0
カニとアカを掛けてるんだろ?
空虚で非現実な平和主義の看板を掲げつづけ
本来追求するべき貧民の利益を損ない続けた日本の左翼を信用するなよ
フランスの左翼のように徴兵制を主張しろとはいわんが
頭のまともな主張をするまであと何十年かかるんだろ・・・
700 :
名無しさん@九周年:2008/08/08(金) 13:51:56 ID:+qsit1W70
共産党も社民党も意外に頑張ってんだぜ?>貧民の利益
お前が知らないだけ。
左翼の胡散臭さはともかく、少なくとも行動を起こしてくれる人と
クソウヨクや日本会議系カルトのようになに一つ社会の役に立つ具体的な行動もせずに
旧態依然として左翼叩きや暴力や恫喝による企業の露払いをしてる奴らとどっちが信用できるかと。
貧乏人やカルトの集団の癖に、経営者気取りなのな。ネットウヨにもいえることだが。
>>700 頑張ったってのは政権取って政策実現してからいいな
わざと政権が取れないように
生活となんら関係ない非武装中立なんて叫んだのは
貧民にたいする裏切りそのものだな
とりあえず自民はないな。
高所得者以外入れる意味がない。
俺はこれからの選挙全部共産に入れるは…。
蟹子、失せん。
704 :
273:2008/08/08(金) 17:23:25 ID:zT/XY+kI0
>>666 >>苦しいときの神頼み等という軽薄なものではない。
そうかな?第一義的には神頼み(思考停止)のためにあったと思うけどね。
火山が噴火して困ってるのなら火の神様に。大漁を祈るなら海の神様に。
誰かが神の怒りに触れたからこうなったんじゃ。というのもあるかもしれないけど、
これは第二儀的なもんだと思うね。
>>まず人間は何らかの基準を必要とするという事実がある。
そうだね。で、それは
>>415で述べた本能に識別される善悪の基準なのでは?
もちろん、本能の強弱は集団の中でも個体間のばらつき(分布、多様性)があるから、
言語化して掟とする必要がある。
神との結びつきは、これらの本能の獲得も淘汰圧(=一神教の神)によるものだから
親和性が良かったのだろう。
例えば人を殺して物を奪おうとしても躊躇いを感じ止める。合理的な損得勘定から言
えば殺して奪ったほうが得なのに何故止めた?俺の中の何かが止めた。何だ?
→それは貴方の内なる神の声です。貴方を創った神の。宗教はそう説明する。
そしてそれは実際に正しい。進化の過程で頭の中に形成された回路が待ったをかけた。
時に厳しい試練を与えながらも、ヒトをヒトへと導いた【自然の淘汰圧】。 これが擬人化
されたものが創造主たる【神】なのだろうから。
それに何よりDQNには論理的に道理を説くよりも、絶対的な神の教えを押し付けて、
地獄に落ちると脅してモラルを守らせるようにするほうが効率的だしねw
>>454
705 :
273:2008/08/08(金) 17:30:55 ID:zT/XY+kI0
>>669 >>人間の倫理は常に変化してきたし、何が善であるか悪であるかも、
>>定まることなく変化してきた。
何が善であるか悪であるかは変わっても、基本的にこれ↓に変りは無いんじゃないか?
【善】=集団(群れ)の維持にプラスとなると思える行為
【悪】=集団(群れ)の維持にマイナスとなると思える行為
例えば、ある若者が寒がりな老人のために、室内にアスベストを吹き付けてあげた。
昔ならいい話かもしれないが、今やると悪とみなされるかもしれない。同じ行為でも所属
する集団の構成員の知識や外部環境によって、善とみなされるか、悪とみなされるかは
変わってくるのは当然なんだよ。
そして、同じ集団の中でも善悪の判断が分かれることは当然ある。例えば死刑制度。
あくまで同種間での殺し合いは集団にとってマイナスだと感じるものは死刑制度に反対する。
逆に、集団を乱す行いをした者を永遠に排除することが集団(群れ)の安定につながると考える
者は死刑制度に賛成する(人を殺すことを善と考える)。 別に不思議なことじゃない。
些細な表層的な差異にばかりとらわれるのではなくて、奥にある本質を見るべきでは?
706 :
273:2008/08/08(金) 17:35:36 ID:zT/XY+kI0
>>671 あくまで、ヒトがこれまでに生み出した多くの神々のうち、one of themである
一神教の神についてのお話。
多神教の神々が山や海、狐、伝説の人物、鍋、カマドなど身の回りのモノ
に人格を想定して擬人化することで生まれたのと同じように、万物を創造
し、隣人を愛し勤勉であれと命じる、一見元ネタが判り難い一神教の神も、
身のまわりの「自然の淘汰圧」という抽象的な概念に人格を想定し擬人化
されることで生まれたのではないか? という話。
いってみれば、一神教の神とは、普遍的にみられる原始的な自然崇拝が洗
練されたもので、その着想が秀逸で、人々の原始的な本能(行動基準、潜
在意識)にもマッチしていたため広く受け入れられ、世界中でポピュラに
なったのではないかと。
707 :
273:2008/08/08(金) 17:40:38 ID:zT/XY+kI0
○=● __________
●===○ /
○===( ゚Д゚ )< 仲間を殺しては行けないぞゴルァ!
●====○ \
○====●  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
●====○
○===●
●=○
○●
●○ __________
○= /
( ゚Д゚ )< 井戸に落ちた子供は助けろやゴルァ!
○===\
●==== ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
○====●
●====○ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
○===( ゚Д゚ )< 寝る前に歯磨けやゴルァ!
●=○ \__________
○●
●○
○=●
●===○
○====●
●====○
○====●
●====○ __________
○===● /
●=( ゚Д゚ )< また来週〜♪
○● \__________
●○
図1 内なる神の声(模式図)
708 :
名無しさん@九周年:2008/08/08(金) 19:30:15 ID:YE1Fpfw70
>>701 >生活となんら関係ない非武装中立なんて叫んだのは
社会党のことですか?
710 :
名無しさん@九周年:2008/08/08(金) 22:02:52 ID:6LRsnsf+0
消費者が安いものを欲しがるから
企業がそれに答えるには安い労働力が必要なんだよ
711 :
273:2008/08/08(金) 23:20:11 ID:d8q+VGqv0
>>710 企業が自らの利益のために安値競争している。
消費者のためを思ってやってるわけではない。
・低価格を求めるのは消費者の本能。
・利益を求めるのは企業の本能。
・それによる誤謬が生じないようにするのが政治の役割
712 :
名無しさん@九周年:2008/08/08(金) 23:20:50 ID:2pokLOb90
企業が安い労働力を欲しがるから
労働者がそれに答えるには安いものが必要なんだよ
713 :
名無しさん@九周年:2008/08/08(金) 23:54:29 ID:uyMdqKdj0
714 :
名無しさん@九周年:2008/08/09(土) 00:00:07 ID:CoXyBZDv0
715 :
名無しさん@九周年:2008/08/09(土) 00:02:22 ID:CtIVJAbL0
自分たちが忌み嫌ってるアメリカ人が実は他人想いの優しい奴らだとわかったら、
きっと民主党員も共産党員も腰抜かすんだw
アメリカ人ってみんなたいがい管源太郎みたいな人たちなんだぞ。
716 :
名無しさん@九周年:2008/08/09(土) 00:03:00 ID:qjLeW1bT0
ヽ(-@∀@)ノ デッチage
717 :
名無しさん@九周年:2008/08/09(土) 00:03:42 ID:kimS8+hNO
大衆=バカ
718 :
名無しさん@九周年:2008/08/09(土) 00:05:06 ID:DsHTt0cC0
すっかりカニビームスレになってると.....
なってネーのかよ、お前たちには失望した!
ほんとに流行ってんのかよ
これと羞恥心はメディアの仕掛け臭プンプン
狂惨党
721 :
名無しさん@九周年:2008/08/09(土) 00:15:57 ID:37zSqobL0
722 :
名無しさん@九周年:2008/08/09(土) 00:34:02 ID:duyJ0mJ90
意欲も学習能力も無い馬鹿はどこまでいっても搾取されるだけの存在か・・・・・
馬鹿は共産党で赤旗でも売り歩いてろw
723 :
名無しさん@九周年:2008/08/09(土) 00:40:18 ID:OQRqTb4J0
★現代の「貧困にあえぐ若者たち」をどうすればいいと思いますか?
〜小林多喜二著、蟹工船が現代の若者に共感を呼んでいる事について〜
・勝谷誠彦
「本当の蟹工船で働けばいい」
「就職に失敗したら手配師に使い捨てにされるのは昔からあった事だ」
「うどん屋の求人で採用しても5人に1人は出勤しない。(若者は)働く意欲がないのか?」
・三宅久之
「自衛隊や海外青年協力隊に入隊させる」
「蟹工船は時代錯誤」
「仕事はいつの時代でもある」
「フラフラしてる駄目な奴でも自衛隊に入隊させれば鍛える事が出来る」
「人の嫌がる仕事をやれば仕事はいくらでもある」
・金美齢
「働かざるもの食うべからず」
「一番悪い例ばかり言っている」
「(私達は)皆がんばってここにいる。(若者は)その努力をまず認めなさい」
「一方的な物の見方をしている、現実を見ていない意見」
「ロストジェネレーションとは真剣に悩んだ世代の事。(若者は)真剣に悩んだ事がない世代」
・桂ざこば
「(若者は)仕事選びすぎ」
・山口もえ
「夢を持って」
読売テレビ(毎週日曜日 13:30〜15:00)
やしきたかじんのそこまで言って委員会(2008年6月08日放送)より
725 :
青識亜論 ◆GJwX8m7K0g :2008/08/09(土) 00:55:50 ID:7DlfGT150
>>705 >何が善であるか悪であるかは変わっても、基本的にこれ↓に変りは無いんじゃないか?
君の善と悪に関する主張は、二つの問題が入り混じっているように思う。
ちょっと整理したい。
まず、善=社会集団の維持にとってプラスのもの(悪は逆)、という主張。
しかしこれは善の定義にはなりえない。
なぜなら、君は何が社会集団の維持にとってプラスか、ということを明らかにするために、
人間の善悪の感情に着目するべきだと最初に主張したわけで、
もしもこれを定義であると認めるなら、社会集団の維持にとってプラスのものは、社会集団の維持にとってプラスであるという、
ただのトートロジーを主張しているにすぎなくなるからだ。
次に、善=社会集団の維持にとってプラスだと構成員の多数が考えているもの、という主張。
ただこれは第一の問題とは逆に、善に対する君の定義を述べているに過ぎない。
「個人の美徳は集団の悪徳である」という有名なマンデヴィルの警句や、
「目的のためなら手段の善悪を選んではならない」というマキアヴェリの思想が示すように、
多くの場合、社会の維持という現実的な目的と、個人としての善悪という問題は切り離して考えられてきた。
実際、君が何度も例を引いているように、神の教えは、社会の維持にとってプラスであると宗教指導者が考えたからではなく、
淘汰圧であれ、偶然であれ、無意識下の原始の記憶であれ、社会構成員の表層的な意識とは無関係に生まれている。
「カエサルのものはカエサルへ、神のものは神へ」という言葉があらわすように、
人々の意識のうえでは、社会の維持(カエサルのもの)と善(神のもの)は間違いなく別物だったわけで、
「善=社会集団の維持にとってプラスと考えられていたもの」というのは、命題としてみるならば真ではない。
あくまで君が考える善の定義を言っているだけだ。
726 :
青識亜論 ◆GJwX8m7K0g :2008/08/09(土) 00:58:02 ID:7DlfGT150
二つの問題がどういうふうに混在しているか、さらに少し整理する。
たとえば、君が善悪の感情の例としてもっとも最初にあげた、「嫉妬」「妬み」を考えてみよう。
嫉妬や妬みは、第一の問題における善であって、第二の問題における善ではない。
明らかに、人間の嫉妬や妬みといった感情は、「集団の維持にマイナスとなると思える」といったような、
合理的な根拠にもとづいて起こるものではなく、なんとなく、無意識的に抱くものだからだ。
これについて君は、嫉妬や妬みが悪感情であるという前提に立って、その悪感情が社会にとっての害悪を、
痛覚のごとく本能的に知らしめるものだという説明を行っている。
しかし、仮に嫉妬が社会維持にとってマイナスな何かを知らしめる働きがあることを認めたとしても、
何が善で何が悪であるかの答えには全くならない。
僕が散々力説してきたように、善悪はずっと変わってきたものであるし、
時代や集団によって、あるいは集団の中の個人間で、それが異なることは君自身もここで認めている。
さらに言えば、果たして本当に嫉妬や妬みが「悪」なのかどうかすら、善悪の定義がないために判断することができない。
そこで君は、第二の問題に移る。
たとえば死刑制度について善か悪かを議論する人は、明らかに社会にとって有益かどうかを考えている。
それゆえ、この場合における善の定義を、「集団(群れ)の維持にプラスとなる『と思える』行為」とするのは、全く妥当である。
ところが今度は、ただの定義にすぎなくなっている。
最初に、つまり君が第一の問題について論じていたときに、「本能」や「数億年の演算」、あるいは「神」というかたちで、
無謬性と善性が保障されていた「善」ではなく、大多数が社会の維持にプラスだと考えているもの、といっているにすぎないからだ。
そこからはいかなる結論も導き出されない。
「俺は善をこう定義する」と言っているだけであり、その善が社会的にどんな機能を持つかについて何も言っていない。
二つの問題を同時に存続させながら、かつ、意味のある命題の形にするためには、
第一の問題と第二の問題をイコールで結ばなければならない。
727 :
青識亜論 ◆GJwX8m7K0g :2008/08/09(土) 01:00:37 ID:7DlfGT150
つまり、
社会集団の維持にとってプラスである「と構成員のの大多数が思う」行為=社会集団の維持にとってプラスである行為
と。思うに、君は二つの問題の一致を、言外に前提していたのではないだろうか。
つまり、人々の意識の潜在下には、善にして無謬なる「本能」「数億年の演算」があるのだから、
その大多数が社会にとってプラスだと「思う」行為は、実際にプラスの行為であると。
しかし実はこれは、最初の君の問題提起とは、若干、ズレが生じている。
というのも、「数億年の演算」と「表層的」「打算的」なものとの間の区別が、全くなくなってしまっているわけで、
社会集団の維持にとってプラスであると人々が思う行為が、必ずしも本能や本質的な善悪基準から生じているという保障はどこにもなく、
たとえば、君が表層的だと攻撃した、新自由主義の権化である小泉純一郎を、大多数が支持することもありうる。
この命題は、単に民主主義の無謬性をプリミティブに主張しているにすぎず、
現実社会や歴史の観察から、たびたび反証されていることだ。
さらに言えば、おそらくこの二つの問題を一致させることは、非常に大きな矛盾を生む。
歴史的には、社会集団の維持にとってプラスであると大多数が思う行為が、
社会集団の維持にとってプラスであると、社会集団の大多数は思ってこなかったからだ。
人々の考えることは同じく善性をもっており、社会の大多数(数が神聖さを持つ)の考えることは、
おそらく無謬であろうという合意が生まれたのは、言うまでもなく近代だ。
もちろん、民主主義が原始社会において行われなかったのは、政治に必要な知識を社会の多数者が身につける、
教育コストの問題があるだろうが、逆に言えば、人々の善悪判断以上の何らかの知識が、
社会集団の維持にとっては不可欠であり、必ずしも人間が直感的に得る善悪判断によって、
社会は良い方向へ回っていくわけではないという結論が得られる。
こうした民主主義がはらむ自己否定性は、選挙によってヒトラーが選ばれ、ファシズム=民主主義否定につながったことに、
端的にあらわれている。
よって、第一の問題と第二の問題は結びつかず、「本質的な」善によって社会を判断することはできない。
>>715 >アメリカ人ってみんなたいがい管源太郎みたいな人たちなんだぞ。
流石にそれはアメリカ人侮辱しすぎだろう。