・世間を騒がせている大分県教委汚職。今月上旬、筆者も応援取材に。現場は大分県佐伯市。
市内の学校に勤めていた3人の校長・教頭が贈賄容疑で逮捕され、別の3人も校長・教頭昇任の
謝礼として県教委幹部に商品券を渡したとされる。逮捕者・不祥事が続出して、取材当時は
5校で校長や教頭が不在という異常事態となっていた。
そこで現役・OBの校長や教頭を訪ねて事件の背景を聞くことに。皆、口は重かった。「私は何も
知らない」。新聞社と名乗ると、会うのを拒否される。悲しかったのは「個人的な意見は言えない。
教委がかん口令を敷いているから」と答えた小学校教頭の一言だ。
不祥事に対しては、組織の個々人に「思うところ」はあるはずだ。内部からの告発はうみを出す
きっかけにもなる。かん口令に従う教員も情けないが、佐伯市教委は事件を自身の問題として
受け止める覚悟があるのだろうかと、憤りを覚えた。
新聞社や記者にも不祥事はあり、週刊誌に載ることもしばしば。ちなみに、弊社の不祥事担当は
「記者はおしゃべり。口をふさぐことは無理。むしろ、悪いところは認めて、世間が納得する説明を
考えなければ」。手前みそだが、こちらの方が説得力はある。
http://mainichi.jp/area/miyazaki/archive/news/2008/07/28/20080728ddlk45070335000c.html