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■値上げなら禁煙増
神奈川・男性会社員(35)「禁煙を試みても数カ月たつと、知人が吸っているときなどに、
どうしても吸いたくなり、1本もらって挫折してきた。周りの人が吸わなければ禁煙できると
思うので、1箱1000円になり、禁煙者が増えることには賛成だ」
埼玉・女性パート(39)「学生時代から喫煙し、妊娠中も、がんで入院中も、やめなければと
思いながら禁煙できなかった。1000円に値上げされれば、喫煙の歯止めになりそうだ」
京都・男性会社員(44)「私は喫煙者だが、他人の干渉で自分の喫煙を改めるつもりはない。
愛煙家の楽しみを奪う権利が、政治家にあってはならないと思う」
■他の物品も増税を
東京・女性会社員(43)「庶民のささやかな楽しみでもあるたばこだけに重税を課すのは
不公平だ。強行するのならば宝飾品や高級車、酒やゲームも同じく増税すべきだ。喫煙者の
マナーの悪さを言うなら、酒飲みのマナーも指摘されるべきだ」
大阪・男性アルバイト(30)「たばこ価格の値上げは差別にはならない。健康被害を考えれば
値上げは妥当な判断だ。ただ、税収増加を見込むという意味での値上げには賛同しかねる」
スイス在住・男性オペラ歌手(52)「値上げは喫煙者に対する差別ではなく健康に配慮した
愛情と思えばいい。ヨーロッパ各国の禁煙に対する取り組みに対して、日本は遅れているよう
にも感じる。愛煙家の言いなりにならない法改正を切に望む」
新潟・男性会社員(40)「多少の値上げは仕方ない。ただ、増税なら、喫煙場所の確保や
環境の整備など喫煙者向けの措置が必要だろう」
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《たばこ1000円》 日本財団の笹川陽平会長が本紙正論欄で、たばこ1箱を1000円に値上げ
することを提案。これが政治家の間での論議に広がり、たばこ税の大幅引き上げを目指す
超党派の国会議員による「たばこと健康を考える議員連盟」が6月に設立された。一方、
日本たばこ産業(JT)は値上げに反発している。