【徳島】列車が車庫で壁に衝突 脱線し運転手けが 阿佐海岸鉄道

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【写真説明】擁壁に衝突した阿佐東線の車両=午前8時すぎ、海陽町宍喰浦
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阿佐東線回送列車が擁壁に衝突 運転士軽傷、速度超過で脱線

三十日午後九時半ごろ、海陽町宍喰浦の阿佐東線・宍喰車庫に向かう引き上げ線で、
営業を終えた回送列車一両が線路突き当たりの擁壁に衝突、脱線した。乗客はいなかったが、
列車は運転席部分を大破し、男性運転士(37)が右腕に軽傷を負うなどした。
事故の影響で阿佐東線は一日始発便から運休している。再開のめどは立っていない。
同線での事故は一九九二年三月の運行開始以来初めて。

阿佐東線を運営する第三セクター会社・阿佐海岸鉄道や県交通政策課によると、列車は
ワンマン運行で昨夜九時二十分ごろに高知県東洋町の甲浦駅で営業を終え、宍喰駅まで回送。
同駅から南に約五百メートル離れた第四宍喰トンネル近くの車庫に入庫する際、方向転換する
ための引き上げ線に入り、車止めを乗り越えてそのまま線路奥の擁壁に衝突した。

通常、引き上げ線には時速二十キロ程度で入らなくてはならないが、列車は時速五十−六十キロ
のスピードが出ていたとみられる。
阿佐海岸鉄道の聞き取り調査に対し、運転士は「考え事をしていた。急ブレーキをかけたが
間に合わなかった」と話しているという。

同社は事故から約四十五分後の午後十時十五分ごろに、国土交通省四国運輸局に電話で列車事故を
報告した。
今回の事故は本線でない引き上げ線で発生し、乗客に負傷者が出るケースではなかったため、
国交省の航空・鉄道事故調査委員会ではなく、四国運輸局が事故の原因を調査する。
四国運輸局は一日午後から現場検証を実施。
このため阿佐海岸鉄道は始発から列車を運休させ、午前十一時すぎから代替バスを運行している。

徳島新聞
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