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>>2のつづき)
安定して給料のいい正社員の口はなく、安定しているが給料の安い仕事はきつい。不安定で
給料の安いフリーターやニートはダメ−−ということで、行き着いた先が「不安定だが給料の
いい仕事=キャバクラ嬢」なのだという。
いきなりキャバクラ嬢とは飛び過ぎの感もあるが、三浦さんは、ドラマにもなった漫画「女帝」の
影響や、キャバクラ嬢が登場する雑誌や選曲したCDが売れていることなどを挙げ「キャバクラ嬢が
ライフスタイルのモデルになっている」と分析する。
テレビや雑誌でちやほやされることで、「かっこいい」「美人のあかし」などというイメージができ、
敷居を低くしている面もあるようだ。
一方で、三浦さんは「ファストフードなどで働く感覚でやっているつもりでも、はまってしまって
結局、風俗嬢になった子もいる」とも話す。
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水商売から華麗なる転身を図った先駆けとも言えるのが「銀座小悪魔日記」(宙出版)や
「女子アゲ↑」(徳間書店)などの著書が人気の作家、蝶々さん。昼はOL、夜は銀座の高級
クラブホステスとして働いた経験から「日銭は稼げるし派手だし、夜の世界には魔力がある。
若いときには魅入られ、流されるのも分かる気がするし、ちょっとのぞいてみるのも悪いこと
ではないと思う」と話す。
「でも」と蝶々さん。「とびっきり気が強くて根性が決まってないとやっていけない。昼間の
世界よりある意味厳しい世界。本業にするのは絶対に勧めません。お店を持たせてあげるとか、
月30万円の手当をあげるとか甘い言葉に乗った揚げ句、相手の会社の倒産で生活
できなくなってホステスに逆戻りしたり、客の支払いを肩代わりして借金を背負ったり、
悲惨な例もたくさん見てきましたから」
それでも働くのなら「何のためにここにいるのか、といつも自分に問いかけることが必要」と話す。
目的をはっきりする▽店や客のいいなりにならない強い意志や冷静な頭を持つ▽金銭感覚や
価値観を保つ▽客と寝ないなど自分なりの基準を持つ−−ことが、夜の世界に捕らわれない
秘訣だと蝶々さんは力説する。
夜の蝶になるのも決して甘くはない。(以上、一部略)