・「デコチャリ」をご存じか。派手な外装にビッカビカの電飾を付けて夜の高速を走るトラック
−通称「デコトラ」にあこがれる少年たちが、その世界を自転車(ママチャリ)で再現したものだ。
傍目には冗談としか思えない挑戦だが、製作者たちは大まじめ。
山梨県甲斐市の日本航空学園グラウンドで先日、地元のデコトラ愛好者グループ主催の
撮影会が開かれた。勢ぞろいしたデコトラの威容に負けじと異彩を放っていたのが、地元の
中高生たちのデコチャリ軍団。
愛車にまたがり、誇らしげに自作の装備を紹介してくれたのは、韮崎工業高1年の
天野敏也君(15)。「憧れのデコトラをまねて作った」という愛車は、名付けて「夜桜船団」号。
実際のデコトラ用パーツや、段ボールなどで模造したパーツを配し、できるだけデコトラに
似せて作るのがデコチャリ製作のスタンダードだという。
天野君はトラック運転手の父親の影響でデコトラの雄姿に一目惚れ。
「塗装も配線も、すべて自分でやった」というその装備は、トラックのフロント部分を模した
前方にヘッドライト、左右ウインカーにテールランプ、車体のサイドにはネオン管を配置し、
クラクションまで付けた。「クラクションは2つあって、前方はベンツの音、後方は
エコーホーンの音を切り替えて鳴らせる」という。
極めつけは強引に取り付けたカーステレオ。80キログラムにもなる総重量が玉にキズ。
“異端”のデコチャリもある。竜王中2年の清水健太君(13)の愛機は「荷台の後ろが
カラオケボックスになる」という変わり種。「将来の夢はトラック運転手」という清水君が
製作したデコチャリは、音と光にこだわった「スポコン(スポーツコンパクト)タイプ」だ。
「製作には全部で8万円かけた」と清水君は得意顔だが、DVDプレーヤーの固定が
不安定なため、油断するとポロリと外れるのが難点。
それでも清水君は「普段のアシに使っていますよ」と一向にめげない様子だった。(抜粋)
http://www.zakzak.co.jp/top/2008_05/t2008052730_all.html ※画像:
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