阪神大震災後のレイプ多発事件の真相
阪神大震災後、被災地を中心にレイプ事件が多発しているとの噂が広まった。
その実態を探ったのが、与那原 恵著『物語の海、揺れる島』(小学館)の中に収録されている。
1995年5月25日
「神戸新聞」夕刊「被災の母親からSOS 幼児虐待の相談相次ぐ」との見出しの記事の中で
「性的な暴行を受け、悔しさや体の不調などを訴える電話も約三十件あった」と掲載される。
この記事を読んでフェミニズム団体「ウィメンズネットこうべ」の代表者正井氏が、この電話
相談を受けたHに連絡を入れて、データの内容を知らせるように依頼する。
Hから正井氏宛に「2月から6月までの月別一覧表」をFAX
幼児虐待、不眠、家族関係など項目別に分類されていて、相談件数の総数は1635件うちレイプは37件
筆者:知り合いの家に避難していて、落ち着いたのは4月末か5月との証言がありますが?
H:始めた時期はちょっとはっきりしない。
|チラシ三千枚をコピーして東灘区の避難所などに配布。
筆者:三千枚ものコピーを配布したとのことですが、避難所の様子に詳しいボランティアセンターの職員が一枚も見ていないのです。
H:最初は百枚だったかな。
最後の極めつけは「この相談件数もレイプ相談の内容もまったく根拠がないものだと、そういうことですね」
との筆者の問いに対して、Hは「あなたがそう思うなら自由に書いてもらっていいですよ」との返事である。
ここで全てのウソが露呈してしまったのだ。Hは震災当日の出来事さえ「物語」を創る人間であった。レイプ事件も同じだったのである。
もし、筆者が緻密な取材を敢行しなければ、レイプ多発事件は事実として後世に残ってしまうことになっていたのだ。
神戸新聞がHのデータを鵜呑みにして記事に掲載して、更にフェミニズム団体が運動に利用し、新聞・週刊誌がそれを元に
記事にしていった過程は最初に述べた通りである。
http://web.archive.org/web/20030404002948/http://home.highway.ne.jp/sfuru/masukomi.html