・牛肉の産地を偽装表示していた高級料亭「船場吉兆」が、本店の料亭部門で客が残した
刺し身やアユの塩焼きなどの料理をいったん回収し、別の客に提供していたことが2日、
関係者の証言でわかった。料亭経営を取り仕切っていた当時の湯木正徳前社長(74)の
指示で昨年11月の営業休止前まで常態化していたとみられる。一連の不正表示とともに、
老舗の高級料亭としてのモラルが改めて問われそうだ。
一方、九州産牛肉を但馬牛などと偽って販売した偽装表示事件について、府警は、表示
変更のコストを節約するために偽装を継続したとみて、不正競争防止法違反(虚偽表示)
容疑で湯木前社長と長男の喜久郎前取締役(45)らの書類送検に向け、詰めの捜査を
急いでいる。
関係者によると、使い回しは、本店の調理場で、仲居が客席から下げてきた器を回収。
客がはしを付けた料理は調理人が廃棄するが、はしを付けずに残った料理の一部は
いったんトレーなどに移し替え、器に盛り付け直して別の客に提供していたという。
使い回されていたのは、アユの塩焼き、ゴボウをうなぎで包んだ「八幡巻き」、エビに
魚のすり身を塗って蒸した「えびきす」など。天ぷらは揚げ直して出すこともあった。
さらに、手付かずで残った刺し身も提供していた。
接待の宴席などでは、比較的食事に手をつけない接待側の客に使い回しの料理を
出していたといい、元従業員は「先輩の調理人から『使えるものはすべて使う』と指示され、
残った料理をえり分けていた。1人数万円の料金を取っていた高級料亭として恥ずかしい」
と話している。
これらの使い回しについては、府警も一連の捜査の過程で事情を把握しているという。
食品衛生法は、腐敗などで健康を損なう恐れがある食品を販売することを禁じているが、
使い回しに関する規定はないという。厚生労働省の担当者は「品質が保たれていれば
法律には抵触しない。あくまでモラルの問題だろう」と指摘している。
代理人弁護士は使い回しについて「そうした行為は判明してない」としている。(一部略)
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080502/crm0805021423026-n1.htm ※前:
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1209711239/