【地域】「うじゃめぐ」「ぐじゃめぐ」「腹にやにやする」「腹にきにきする」…地方の医療現場で戸惑う方言、津軽弁などデータベース化へ

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1諸君、帰ってきたで?φ ★
 地方の医療現場では今、標準語を話す若い医師や看護師が増え、方言を使う高齢者が、身体の痛みや
心の悩みを伝えにくくなっているという問題を抱えている。こうした中、医療や看護の場面で多く使われる方言
をデータベース化し、世代間や地域間の“言葉の壁”を取り払い、お年寄りが住みやすい地域作りを進めよう
というユニークな取り組みが行われている。

 医療現場での方言を調べているのは、富山商船高専と青森・弘前学院大、県立広島大、大分大の共同研究
グループ。昨年度から青森、富山、広島、大分の4県で高齢者や医師、看護師らから、方言をめぐる意思疎通
のトラブルや症状の説明に関する言葉を集め、大分を除く3県でそれぞれ約500語のデータベースを試作した。

 例えば、津軽弁(青森)で発熱前の背中がゾクゾクする感じは「うじゃめぐ」「ぐじゃめぐ」。おなかの鈍痛は
「腹にやにやする」「腹にきにきする」。広島弁でひじを机の角にぶつけて、しびれたときの感覚を「はしる」などと
いった方言をまとめた。

 青森県の津軽地方を担当した弘前学院大の今村かほる准教授(方言学)は「津軽は今でも方言が主流だが、
核家族化や昭和30年ごろまで学校教育で行われた方言やなまりの矯正で、若者の言葉は標準語に近くなった」
という。このため、津軽に移った人が言葉の違いに戸惑う「地域差」と、高齢者の言葉が分からない「世代差」の
2つの問題が生じた−と指摘する。

 調査では、「方言が通じそうな年配の看護師に話しかける」と答える高齢者もおり、悩みが伝わるか不安を
抱いていることが分かった。また、県外出身の医師が覚えたての津軽弁で「診察台の上に、さ、のだばりへ
(足を投げ出して座ってください)」と言うつもりが、「診察台の上に、さ、くたばりへ(死んでください)」と間違え、
患者を怒らせたエピソードもあったという。

 今村准教授は「データベース化によって方言が通じ合い、暮らしやすい地域社会にできればいい」と話している。

ソース(MSN産経ニュース)
http://sankei.jp.msn.com/life/body/080308/bdy0803081932002-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/life/body/080308/bdy0803081932002-n2.htm