本職の見立てをコピペ
まず漁船の針路。
http://www.agri.pref.kanagawa.jp/suisoken/kaikyozu/1to3ken.asp これによれば、三宅の三本でゴマサバが釣れてる。(ってか、三本でゴマなんか釣る
かよ。もっと良い魚うようよしてるのに。)これを釣って餌にして、三宅周辺にある
暖水波及でキハダ狙い。もっとも水温からすると本マグロかも知れないが。
(はっきり言ってかなり博打。)
で、三宅向けなら、勝浦からは概ね205度から210度くらいの針路になる。これに対し
て自衛艦の針路は、ハワイから来てるから、真東近くから本邦に接近、御蔵手前で北
(0度)近辺に変針したものと思われる。漁船は自衛艦から見て、艦首右前方10度から
15度に見えて来る。(衝突コースの場合)小舟から見たら真正面に見えてもおかしく
ない。
この場合、自衛艦が漁船を初視認したとき見える灯火の色は赤以外あり得ない。だから
衝突12分前の赤視認は正しい。自衛艦の瑕疵はこの時に右転して避航意思を明確にしな
かった事。ただし、これは、この3隻に対してであって、右舷側に他の航行船舶がある
場合は成立しない場合がある事に留意してほしい。この辺の詳細は海難審判で明らかに
なるだろう。
衝突2分前の緑視認から衝突までの間の自衛艦の行動に瑕疵は無いように思える。右舷
から接近する船で緑灯を視認したと言う意味は、衝突コースに無いという意味に他なら
ない。従って、この時点で針路保持したのは正しい。また直前で衝突コースに入って来た
場合、転舵での回避は舵効きまでの時間遅れで衝突する可能性が高い。したがって、ガス
タービン艦という特性と、CPP(可変ピッチプロペラ)の利点を生かす、全速後進はより
衝突回避に効果的とする判断に間違いは無い。
漁船の右転は未だに謎。舵が取舵に切れていたのは、左舷側から衝突した事による水の
抵抗で切れたものと思われる。これの実例は紹介できる。上記のコースで、自衛艦が
回避義務を怠って衝突したのであるならば、衝突は左舷前方から20度程度の角度で発生
する。左舷真横から衝突が正しいなら、この漁船は多かれ少なかれ、右舷転舵を行って
いる。衝突回避の基本は相手船の船尾側を通るように舵を取る事からすれば、保持船が
止む追えず回避する場合は左転が正しい。なぜ右転したのか?