<学習指導要領 「詰め込み」の復活では(2月16日)>
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/editorial/76388.html 小学校では台形の面積や都道府県名を学び、英語活動も導入される。中学校では武道が
必修になる−。文部科学省が、こんな学習指導要領改定案を発表した。
(略)
従来の「ゆとり教育」の路線を大きく転換する内容だが、あれも、これもと盛り込んだ印象
がぬぐえない。
学習内容の増加に伴い、教育現場の負担は重くなる。教員が子どもに向き合う時間を確
保できるような教員配置や学校設備の拡充など、教育活動を幅広く支える政策はあるの
だろうか。
文科省が目指しているのは、まず基礎的な知識の習得だ。だが、今の教育現場で深刻
なのは、子供たちの学ぶ意欲そのものの低下である。
「できる子」と「そうでない子」の学力格差が広がり、学力の二極化も進んでいる。
文科省が、まず目を向けなければならない問題は、どのようにして「勉強嫌い」を少なく
するかではないか。
(略)
この問題に目をつむり、学ぶ知識の量を増やすだけでは、学力の向上は望めまい。勉強
の嫌いな子どもには「押しつけ」と映らないか、心配だ。 (以下略)