【話題】「Cellテレビ」の登場は意外に早い?

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1 ◆SCHearTCPU @胸のときめきφ ★
International CESの東芝ブースには新発表の北米向けREGZAの新モデルが多数展示されて、
メインステージの眼前にはHD DVDタイトルの“ツリー”もそびえ立っているが、注目なのが
Cellプロセッサを利用したいわば「Cellテレビ」とも存在の呼べるデモだ。
同社はCEATEC JAPANでもSD解像度の映像をHD解像度にCellプロセッサを用いてリアルタイムに
アップコンバートするデモを行っているが、今回はそのアップコンバートデモに加え、48の
SD解像度の映像をリアルタイムに同時にエンコードし、1画面に映し出すデモを行っている。

あくまでもCellを家庭用AV機器に搭載した際にどのようなアプリケーションが有用かということを
検証する展示ではあるが、同社は以前からCellを用いた映像処理の研究を行っているほか、
2007年9月にはCellの技術を用いた画像処理コプロセッサ「SpursEngine」も開発しており、
家庭用AV像機器へのCellプロセッサ実装は十分に可能性があると言える。
今回のデモの範囲ではまだプロセッサパワーに余裕はあり、純粋なプロセッサパワーだけを
問題とするならば、現時点でもデモ以上の本数のリアルタイムデコードも可能だ。
SpursEngineに比較しても「はるかに上」(同社)のパフォーマンスを発揮することが可能であり、
48本リアルタイムデコードについてもSpursEngineではデコード自体は行えるものの、
「リアルタイムとは呼べない状態なってしまう」そうだ。
CellのAV機器実装について、現在の最大の課題は熱対策だという。Cellは90ナノプロセスルールで
製造が開始され、現在はより発熱が少ない65ナノへのシュリンクが進められている。今回の
デモ機材は90ナノプロセスルールのCellにて動作しているが、プロセッサパワーに余力を
残した状態でも冷却ファンが必要になるほどの発熱があるという。
ただ、発熱については65ナノ版ならばかなり改善される可能性があり、その65ナノ版は2007年3月に
IBMが生産を開始している。今回のデモで同社が模索している“Cellのパワーでどのような
ユーザーメリットを提供できるか”に回答が見つかれば、その際には「Cellテレビ」が登場するだろう。
その登場は意外に早いのかもしれない。

*+*+ ITmedia 2008/01/08[06:26] +*+*
http://plusd.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0801/08/news010.html