会場周辺にミサイル配備!? 防衛省が検討 政府内には慎重論x
来年の北海道洞爺湖サミットで空の警備を担う防衛省が、テロ対策の一環として、
会場周辺への地対空誘導弾パトリオット(PAC3)配備の検討に入っていることが二十八日、分かった。
ただ政府内には「いたずらに危機感をあおるべきではない」との慎重論があり、実際に配備されるかは流動的だ。
二○○一年の米中枢同時テロ以降、サミットは厳戒態勢下で行われており、
○二年のカナダ・カナナスキスサミットの警備では、ハイジャック機によるテロを想定して、
地対空ミサイルや空中警戒管制機(AWACS)が導入された。
以降、ミサイル配備などはサミット警備の「国際常識」(防衛省関係者)となっている。
防衛省は来年度政府予算案でサミット関連予算九億四千万円が認められており、
ミサイルのほか、沖縄サミットで使ったAWACSを今回も配備し、会場周辺の空域を警戒・監視しながら、
専用ヘリで米国をはじめ参加各国の首脳らを輸送する計画を立てている。
ただPAC3は現在、埼玉県入間基地など首都圏に配備されており、
「洞爺湖周辺に移動させれば首都圏のテロ警戒が手薄になる恐れもある」(航空幕僚監部)との指摘もある。
防衛省幹部は「国際情勢の分析を続け、テロ警戒で最善の策を慎重に見極めたい」としており、
今後、外務省などと協議する方針だ。
北海道新聞 (12/29 07:45)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/summit/68359.html