空自基地で美容講習 団体観光ツアー受け入れ
2007.12.24 02:20
鳥取県境港市の航空自衛隊美保基地が、新しい試みとして、空自では珍しい女性隊員向けの
美容講習会を開いたり、旅行代理店が募集した団体観光客の見学ツアーの受け入れを始めた。
お堅いイメージの自衛隊だが、同基地は「空自に関心を持ってもらえたら」と話している。
美容講習会は、同県米子市内の化粧品販売会社のメーキャップアーティスト、吉田絢子さん
(28)ら専門家2人を基地に招いて実施。10代後半から20代前半の隊員を中心に
約10人が参加し、好印象を与えるリップやチークの引き方、アイラインの入れ方などを学び、
自ら挑戦した。普段は、男性隊員と一緒に汗や油、ほこりにまみれているが、講習では互いに
メークをし合うなど、見事な“変身ぶり”に笑顔が絶えなかった。
「職場の環境が変わり業務面でもいい効果が出るのでは」と、講習会を上司に提案した隊員の
植田陽子さん(23)は「職場で見せたことのない表情がみられた。メークを通し自分と向き
合える時間ができたのでは」と話した。講師の吉田さんは「規律の中で自分たちを出せない
彼女たちだが、メークすることでそれぞれの個性が出せたのでは」と分析。美容講座は正月を
はさんで計4回行われる。
一方、団体観光ツアーは、観光資源の掘り起こしを図る鳥取県が発案、米子市観光協会の仲介で
実現した。「大人の社会科見学」と題し、王子製紙米子工場(米子市)や陸上自衛隊米子駐屯地
(同)とともに観光コースに組み込まれた。
美保基地では、旅行代理店募集のツアー客受け入れは初めて。11月下旬に高松市から31人、
今月11日にも首都圏から31人が訪れ、C−1輸送機などを見学し、基地売店で限定販売の
せんべいやトレーナーなど美保基地グッズを購入。ツアー客は熟年層中心で同基地の前身の
旧海軍航空隊予科練のパネル写真などへの関心も高かった。イラク復興人道支援や隠岐島の
急患搬送などの業務も紹介され、同基地の広報担当者は「幅広い方に自衛隊の活動を理解
してもらえる」と期待している。
http://sankei.jp.msn.com/region/chugoku/tottori/071224/ttr0712240220001-n1.htm