★パロマ事故 元社長ら在宅起訴
パロマ工業のガス瞬間湯沸かし器によって東京の大学生が死亡した
事故について、東京地方検察庁は、パロマ工業の元社長らが
安全装置の不正改造が原因で死亡事故が相次いだことを把握しながら
適切な再発防止策を怠っていたとして、業務上過失致死などの罪で
在宅のまま起訴しました。
起訴されたのは、パロマ工業の元社長の小林敏宏被告(70)と
元品質管理部長の鎌塚渉被告(57)です。
この事故は、おととし11月、東京・港区で、パロマ工業の
ガス瞬間湯沸かし器を使っていた大学生の上嶋浩幸さん(当時18歳)が
死亡したものです。調べによりますと、湯沸かし器は排気ファンが
動いていなくてもガスが供給されるように修理業者によって
安全装置が不正に改造され、高い濃度の一酸化炭素が発生していました。
パロマ工業の湯沸かし器では、この事故の前までに27件の事故が起きて
20人が死亡し、多くが同じような不正改造が原因でした。
しかし、小林元社長らは、こうした事実を把握しながら製品の
点検や回収などを指示していなかったということです。
東京地方検察庁は、小林元社長らが適切な再発防止策を怠ったことが
事故につながったとして、業務上過失致死などの罪で在宅のまま起訴しました。
調べに対し、小林元社長らは「修理業者には不正改造について文書で注意しており、
法的な過失責任を負うとは考えていない」と供述し、争う姿勢を示している
ということです。製品自体の欠陥ではなく、その後の安全対策をめぐって
メーカートップの刑事責任が問われるのはきわめて異例です。
NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/2007/12/12/k20071211000123.html http://www3.nhk.or.jp/news/2007/12/12/d20071211000123.html