★無年金者、118万人と推計 保険料「払い損」に
公的年金の加入期間が受給資格の得られる25年に満たず無年金となっている人や、
今後、加入を続けても受給権を得られない人が推計で118万人に上ることが12日、
社会保険庁のまとめで分かった。これらの人は今後、保険料を払っても年金をもらえず、
これまで納付した保険料は戻ってこない。
このほか今後、任意加入の制度を利用して70歳になるまでの間に保険料を支払えば、
受給資格期間を満たせるものの、現時点では25年に満たない人が60歳以上で
計37万人いることも判明。この人たちがこのまま保険料を払わないと、
無年金者は最大で155万人に膨らむことになる。
無年金者の中には生活保護を受けて暮らす人も多いとみられ、増え続けると、
国や地方の財政を圧迫することになる。社会保障制度全体の中で対応策を検討する
必要がありそうだ。
無年金者については、2004年に約80万人との推計が示されていたが、
60歳以上64歳以下は含まれておらず、全体像が明らかになるのは初めて。
老齢基礎年金は納付期間と保険料免除期間を合算した期間が25年に満たないと、
受け取れない。社保庁の推計では、今年4月1日現在、今後納付しても加入期間が
25年に満たない人は60歳未満で45万人、60歳以上64歳以下で31万人、
65歳以上で42万人だった。
国民年金の納付率は、ここ数年、低落傾向で、05年度には前年度から3・5ポイント
回復し、67・1%になったものの、06年度は66・3%と再び悪化した。
現状のままでは、無年金者は将来も増え続ける恐れがある。
東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007121290143811.html