2007年第3四半期の世界携帯電話出荷台数、2億8910万台に――IDC調べ
出荷台数ではNokiaがトップを独走。2位以下を大きく引き離しているが、Samsungが追い上げている。
2007年10月27日 08時02分 更新
米調査会社のIDCは10月25日、2007年第3四半期における世界の携帯電話出荷台数は、2億8910万台との
調査結果を発表した。第2四半期からは9%増、前年同期比では13.8%増となる。
同社によると、出荷台数が伸びたのは、発展途上国向けに低価格機種が大量に出荷されたのと
高性能の多機能機種が成熟市場で好調だったためという。主要ベンダーは高性能機種と低価格品の
バランスをうまく取ることで、売り上げ、利益ともに伸ばし、営業利益率が2けた増を記録した企業もあった。
出荷台数上位5社を見ると、1位のNokiaは1億1170万台と、2四半期連続で出荷台数1億台を達成。
2位Samsung、3位 Motorola、4位Sony Ericssonの合計出荷台数を上回った。低価格モデルを大量に
出荷しているため1台当たりの平均価格は低下したものの、カテゴリー全体のバランスを取ることで
営業利益率を向上させた。
Samsungは2四半期連続で2位の座を維持し、第3四半期は出荷台数540万ドルでMotorolaとの差を
さらに広げた。通年ではまだ Motorolaが2位だが、その差をわずか330万台にまで縮めている。
同社は人気のUltra Editionを含む高性能機種の出荷増で、営業利益率の2けた増に成功した。
年間出荷台数でマイナスを記録しているのは、上位5社中Motorolaのみ。携帯電話分野では連続して
営業損失を出しているものの、売り上げは対第2四半期で2億ドル増と改善している。
Sony Ericssonは6四半期連続で4位となった。ウォークマンブランドなどハイエンド機種が成功しているが
同時に低価格機種や中間価格帯のモデルを出し、利用者数を拡大した。3四半期連続で、前年対比の
出荷台数が平均60%増を記録していたが、今期は31%増と鈍化した。
5位のLG Electronicsは、4位のSony Ericssonとの差を400万台まで縮めている。同社にとって北米が
重要市場であることに変化はないが、発展途上国、特に中南米諸国でMGとMX200シリーズが売り上げ
を伸ばしている。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0710/27/news009.html