光クラブ事件 中心人物の日記
「光クラブ事件」は、東京大学の学生だった山崎晃嗣が昭和23年にヤミ金融会社「光クラブ」を設立し、華々しい宣伝で客を集めたものの、警察に摘発されて資金繰りに行き詰まり、自殺したものです。
戦後の無力感を象徴する若者の事件として、三島由紀夫や高木彬光の小説のモデルになりました。
見つかったのは、昭和21年3月から22年12月にかけて大学ノート3冊に記した日記で、東京・神田の古書店が入手しました。
この時期は、学徒出陣した山崎が上官に命じられた物資の横流しで逮捕、こう留されたあとにあたり、日記の冒頭には「生命などというものは要するにつまらないものである」
「二束三文の生命だから、いろいろなことをやってみるのもおもしろい」などと、当時の心情がつづられています。
また、横流しを命じた上官に対する強い怒りの気持ちも記されています。
日記を鑑定した電気通信大学の島内景二教授は「このような日記が残っていてたいへん驚いた。戦後の日本になぜこのような人が登場したかを問い直すきっかけになればと思う」と話しています。
http://www3.nhk.or.jp/news/2007/10/21/d20071021000098.html