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>>1の続きです)
兄弟子らは親方の前に連れて行き謝らせたが、
親方は「駄目だ。何度おまえにだまされたか」と突き放した。
翌26日。
午前10時ごろにけいこが終わると、間もなく斉藤さんに対して
「かわいがり」と呼ばれる集中的なぶつかりげいこが始まった。
兄弟子1人が胸を出し、ほか3、4人が取り囲む形で、
斉藤さんが倒れると足げにしたりした。
親方もそばで見ていた。
ぶつかりげいこは1時間以上続いた。
親方は兄弟子たちに続けさせたまま、風呂と食事を終えて帰ってくると、
「後はわしが面倒を見る。おまえらは風呂に入れ」と言い、
けいこ場で斉藤さんと2人きりになった。
その間約20分。
「あー」という斉藤さんのうめき声が聞こえた。
午後0時半ごろ、意識不明になり、壁にもたれぐったりしていた。
体全体が土気色になっていた。
水をかけたが意識が戻らず、親方の「今度は温めよう」という指示で
風呂場に運び湯をかけ始めた。
弟子たちは「救急車、救急車」とざわつき始めたが、親方は呼ぼうとしなかった。
湯でも意識が戻らず、親方もようやく救急車を呼ぶことを承諾した。