★インド政府、海外借り入れ規制強化・ルピー高に歯止め
【ニューデリー=小谷洋司】インド政府は国内企業の海外での銀行借り入れに
関する規制を強化した。国内での投資のための2000万ドル(約24億円)を超す
海外での借り入れを禁止した。外貨流入を抑え、IT(情報技術)業界など
輸出産業に打撃となる通貨ルピー高に歯止めをかける狙いだ。
規制対象はシンガポールなどの金融機関から米ドルやユーロ建てで調達する
「対外商業借り入れ」。1件当たり2000万ドルを超す借り入れを海外投資向けに
制限することにした。2000万ドル以下の場合も国内に持ち込むには
インド中央銀行(RBI)の事前承認を求める。
対外商業借り入れで調達した資金を国内に投資する場合、インド企業は
外貨売り・ルピー買いをする。こうした調達額は2006年度に前の年度の1.7倍の
約250億ドルに急増。流入する外貨も膨らみ、ルピー高の一因となっていた。
ルピーは今年3月以降だけで1割近く上昇。昨年を通じて1ドル=45ルピー前後
だった対ドル相場は1ドル=40ルピー台で推移している。(23:39)
日経新聞
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20070810AT2M0702G09082007.html