【英国】P・マッカートニーの初期ヒット曲等、間もなく著作権消滅 保護期間延長求める業界の声に、英政府は「大多数の演奏者にメリットない」と拒否

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クリフ・リチャードやポール・マッカートニーなどの初期のヒット曲が、間もなく著作権消滅を迎
える。保護期間延長を望む声に、英国政府は「NO」を突きつけた。(ロイター)

英国政府は7月24日、録音物に関する著作権法を50年以上に延長するよう求める要望を退
けた。音楽業界はこれを受け、ミュージシャンやアーティストを支持していないと非難している。

音楽業界は著作権保護期間の延長をめぐる問題で、野党や議会の委員会を味方につけて
いた。業界の要望が通れば、クリフ・リチャードやポール・マッカートニーなどのベテランミュー
ジシャンが、今後も著作権料を受け取ることができる。

(保護期間を延長するのであれば)英国政府は、欧州委員会に法改正を働きかけなければな
らなかっただろう。だが政府は、延長は大多数の演奏者に恩恵をもたらさない上にコスト増に
つながる可能性があるため、不適切に思えると語った。

「英国は世界有数の優れた音楽の発祥の地だ。著作権保護期間の問題で、政府が英国の
アーティストと音楽産業に十分な尊敬の念を示さなかったことに不満がある」と国際レコード
産業連盟(IFPI)の責任者ジョン・ケネディ氏は声明文で述べている。

「英国音楽の偉大な作品の幾つかが間もなく、それを演奏するアーティストやそれに投資した
企業から奪われることになる」(同氏)

英国レコード産業協会(BPI)のジェフ・テイラーCEOは、政府は英国音楽への支持を示すテスト
に落第したと語る。

「欧州における公正な著作権を目指し、確固たる主張を続けていく。英国政府の支援なしでそ
れをやらなければならないのは大いに残念だ」(同氏)

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<英国大使館記事>英国の音楽関係企業21社が来日。日本の音楽業界と交流行う
(日経産業新聞の記事によれば、フジロックの開催にスケジュールを合わせているそうです)
http://www.uknow.or.jp/be/business/news/B000244.htm