>>1の続き
屈指の激戦区・東京で既成政党の候補者たちを相手に、無所属の川田氏が“台風の目”となっている。
薬害エイズの被害者として厚生行政や官僚の天下りの問題点などを中心に訴え、毎日都内5カ所前後で
街頭演説を行っている。
「いつエイズを発症し死ぬかもしれない、という不安と闘っています」。
血友病患者で、非加熱輸入血液製剤の投与によりHIV(エイズウイルス)に感染。
10歳の時に母親から感染を知らされた。平成7年にHIV訴訟の原告では初めて実名を公表、
エイズ問題の先頭に立ってきた。
元衆院議員の母、悦子さん(58)は「命を縮める」と当初は出馬に反対したが、
「できるうちにやりたい」と出馬を断行。毎日昼に発症を抑える薬を4種類服用しながらの選挙戦で、
副作用は強いというが「前よりも体調は良くなっています」と元気そうだ。
「仲間が次々と目の前で殺されていった。私は生き延びてきた人間として、政治を変えたいんです」と
訴える川田氏に、聴衆から拍手が起きた。
21日の目黒区内での演説を聞いていた50代男性は「エイズと闘っている彼の言葉はとても心に響く。
演説に説得力があった」と涙目に。主婦(58)は「裁判をやってきた強さが確固たるものになっていると感じる。
体力を維持してもらい、ぜひ国会に送り出してあげたい」と期待を込めていた。
以上