【年金問題】“民主党の弱みは労働組合” 自民党、「年金想定問答集」をPR会社に丸投げ

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参院選で最大の争点になっている年金問題。逆風にさらされている自民党が都内のPR会社に
依頼して、この問題に対する想定問答集を作成していたことが13日、分かった。夕刊フジでは
問答集を入手。そこには、マスコミに出すメッセージの例文や野党からの攻撃に対する反論例が
記載されている。想定問答集を作成したのは、東京・渋谷の大手PR会社プラップジャパン。

「PR会社として、自民党のイメージ戦略の参謀的な役割を担っている。自民党が大勝した
2005年の総選挙でもPRを担当していた」(永田町有力筋)という。そんな同社が6月中旬に
まとめた問答集は表紙も含めて6ページからなり、当時開会中だった国会への対策と1カ月半後の
参院選対策の両面を兼ねているとみられる。中身は大きく3項目に分かれている。

(1)報道を受けての最近の世論傾向と、それに対するメッセージ案
(2)野党の攻撃パターンと与党の反論(案)
(3)与党からの攻撃材料(案)

これらの中でもっともスペースがさかれているのが、野党の攻撃パターンとそれに対する反論例を
示した部分。この項目は、さらに3つのパート(原因・責任論、現状認識・誇張した「数字」、
今後の対策・制度論)に分かれている。

「自民党が社会保険庁を守ってきた」「民主党が昨年から問題提起していたのに政府与党は
放置していた」といった野党からの批判に対しては、≪社保庁解体(改革)案を提示し、
非公務員化しない民主党との違いをアピールする≫と提案。

具体的には≪どちらが社保庁に甘いか、厳しいかは法案をみればわかるでしょう。われわれは
社保庁を6つの小さな組織に解体して、職員をいったん全員解雇する。(中略)民主党は公務員の
労働組合を説得してクビを切れるのですか?≫と反論するとしている。

民主党などの野党にとって労組は大切な票田。問答集は野党の弱みでもある労組の存在を突き、
年金批判をかわすべしと説いているわけだ。政府・与党の社保庁改革は甘いといった
批判についても、この反論例で対応するとしている。(以下略)

http://www.zakzak.co.jp/top/2007_07/t2007071301.html