東彼川棚町の竹村町長は二十六日、二〇一〇年九月までの任期中に、東彼三町を
含め、他市町との合併を検討する意思がないことを明言した。
同日の定例町議会一般質問で、森田宏議員に答えた。
町長は県市町合併推進審議会が四日に実施した聞き取り調査に対し、「任期中の合併
は考えていない」と答えたことを明らかにした。その理由について、〇四年に東彼三町
合併破たんをめぐり辞職した後の出直し町長選と、昨年の町長選で単独路線を訴え勝利
したことを挙げ「選挙結果を重視したい」と述べた。
さらに、一〇年三月までの期限付きで設けられている新合併特例法について、
「(特例債が認められていた)旧法の方が条件はよく、合併を進める理由にならない。三町
合併破たんの混乱からそれほど時間がたっておらず、急ぐべきではない」との見解を示し、
単独での町政運営を強調した。
また、町議会は同日、行政と町民が一体となって犯罪のない社会を目指す「町安全・安心
まちづくり条例」案を原案通り全会一致で可決した。具体的な取り組みは役場内と、各種
ボランティア団体などでそれぞれ設置する協議会で話し合う、としている。
○…北松佐々町の関耕二町長は二十六日開会した六月定例町議会で、佐世保市や
北松江迎、鹿町両町との合併について、「避けては通れない問題だが、佐々町百年の大計。
状況に合わせて対応していく」と結論を持ち越した。
関町長は報告の中で、「財政事情だけで行く末を決めるのは拙速。既に合併した旧町の
中には効果に疑問の声もある。相手方や佐々の実情をしっかり分析しなければならない。
議会や町民と議論する機会を設けたい」と述べた。これに対し議員からは「結論の先送り
にすぎない。単独で行くのか、行かないのか。最高責任者として町民に判断材料を示す
べき」と不満の声が上がった。
さらに同町の男性職員が五月、町営施設の使用料約百六十万円を着服し、懲戒免職と
なった問題で、関町長は「(公金着服は)公務員としてあるまじき行為。心から町民におわび
したい。再発防止に努める」とした。
http://www.nagasaki-np.co.jp/kiji/20070627/02.shtml