島の活性化を担う人材や観光産業のリーダーを育成する「しま自慢観光カレッジ」が
二十四日、対馬市厳原町の市交流センターで開校。韓国通の女優、黒田福美さん(50)が
韓国人との上手な付き合い方や対馬の魅力の発信方法などについて講義した。
対馬、壱岐、五島、新上五島の離島四市町や県などでつくる「ながさきしま自慢観光
人材育成協議会」が主催。各地区で開催し今年三年目。雇用創出を目的とした厚生労働省
の三カ年補助事業。
観光ガイド、農漁業体験インストラクターなど計五コースがあり、十二月まで、全国で
活躍する講師を招き、接客術などを学び、実践形式のガイド訓練も受ける。
黒田さんの講座には五十四人が出席。韓国人との接し方について「はっきり物を言っても
わだかまりはない。けんかはコミュニケーションの手段。オープンマインドで付き合って」と
助言。ガイドブックの充実や各業種ごとのホームページ立ち上げなどを提案した。
対馬の独自性については、城下町の石垣、真珠やハチミツなどを例に挙げ、「可能性は
いっぱいある。勇気を出してプランを立てて提案し、韓国人だけでなく、私たちも来たくなる
対馬にしてほしい」と呼び掛けた。
この後、元ANA国際線客室乗務員による接客講座もあった。
○…上五島地区「しま自慢観光カレッジ」は二十四日、開校式が新上五島町役場であり、
受講生百四人のうち約五十人が出席した。
入校生代表の柴田幸代さんは「このカレッジで、上五島の新しい魅力を発見できると思う。
訪れる人が満足できる上五島の実現を目指して頑張りたい」と誓った。
カリキュラムの一環で、「長崎さるく博」でコーディネートプロデューサーを務めたイベント
プロデューサーの茶谷幸治氏が講義。長崎さるく博での長崎市民の取り組み事例などを
交え、「伝統や食べ物などを地元の人が楽しみ、ほれ込む。それを自慢することで少しずつ
外に広がり、観光客が訪れてお金を落とす。町おこしは、町についてよく知り、学び、町と
かかわりを持つこと」とアドバイスした。
http://www.nagasaki-np.co.jp/kiji/20070625/04.shtml