【溶けゆく日本人】指導の手段失う教育現場 “レポートのあて名に先生のあだ名を書く大学生”“掃除する先生を傍観するだけの小学生”

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 (>>5の続き。)
学校の地位低下が叫ばれて久しい。「教師より高学歴の親が増えたこともあり、家庭と学校の
地位は逆転している。親は教育への不満を学校にぶつけ、子供の前でも教師の悪口を
言うようになった」と、武庫川女子大学の新堀通也名誉教授(教育社会学)。言わずもがな、
子供が教師を見る目も変わる。

だが、教員側の問題点を指摘する声も少なくない。40年以上の小学校教員経験を持つ
川嶋優・学習院名誉教授は毎年夏、新任の小学校教諭を集めた研修会で講師を務めている。
40人ほどの参加者のうち毎回4、5人ほどが「学級崩壊寸前です」とSOSを発するという。
まだ1学期が終わったばかり。「なぜか」と思い教育方針を尋ねると、判で押したように
「子供を信じ、友達のように仲良くしたい」「一人一人の個性、自主性を尊重したい」と
いった答えが返ってくるという。

川嶋名誉教授は戦後の教育現場で進められた「行きすぎた平等主義」の弊害を痛感している。

「『指導』を『支援』と言い換えたり、教壇も取っ払ったりして、教育やしつけに欠かせない
上下関係を自ら放棄してしまった。ルールを教えることは軽んじられ、個性や自主性ばかり
重視される。今、困ったときに子供がすがれるような頼りがいのある先生や大人が、
果たしてどれだけいるのでしょうか」