・日本遺族会(会長・古賀誠自民党元幹事長)は8日、靖国神社に祭られているA級戦犯分祀の
是非などに関する勉強会の初会合を東京都千代田区の九段会館で開く。昨年来、A級戦犯
合祀に対する昭和天皇の不快感を裏付ける証言・資料が相次ぎ、遺族会内にも分祀容認論が
広がっている。勉強会メンバーは、現時点で容認派が過半数に達し、勉強会を続ければ分祀
容認の結論は不可避の情勢だ。靖国神社は分祀を拒んでいるが、遺族会が分祀を求める 方針を決めれば、対応を迫られるのは必至だ。
昨年7月、「A級が合祀され…私あれ以来参拝していない」という昭和天皇の発言を記した
富田朝彦元宮内庁長官のメモが公表されたのに続き、先月には、天皇の参拝が途絶えた
理由を「A級戦犯合祀が御意に召さず」として、富田メモを裏付ける卜部亮吾元侍従の日記が
新たに発見され、遺族会内には動揺が広がった。
国立国会図書館の新資料集も、合祀に国が積極的に関与していたことを裏付けたため
「分祀を含めた議論をやっていいという気持ちが強くなった」(古賀氏)という。
勉強会の参加者は正副会長と地方代表の常務理事、幹事ら15人。7月の参院選で改選を
迎える副会長の尾辻秀久元厚生労働相ら4人程度は「賛否が割れる」と、分祀論議そのものに
慎重だ。
一方、積極的な分祀賛成派は4人程度、十分な議論を条件とする分祀容認派は4人程度で、
分祀肯定派は現時点で半数を超える。元は慎重だったある常務理事は「我々の最終目的で
ある天皇陛下の参拝の障害がA級戦犯の合祀とわかった。新資料が分祀の追い風になる」と
柔軟姿勢に転じた。残る態度保留の数人も分祀論議には賛成で、最終的には分祀派の
古賀氏に同調する公算が大きい。
勉強会は、まず78年10月のA級戦犯合祀の経緯など靖国の歴史や過去の遺族会活動を
整理し、分祀論議は慎重を期して参院選後に行う予定だ。
遺族会は長年、分祀については「神社の判断」として触れてこなかったが、A級戦犯合祀を
巡って世論が二分し、政治的騒動がやまないため、古賀氏が昨年、分祀論議を提起した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070506-00000007-mai-pol ※前:
http://news22.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1178462564/