安倍首相が就任後初めて米国を訪問し、ブッシュ大統領と会談した。
慰安婦の話題を持ち出したのは首相の方からだった。
「人間として、首相として、心から同情している。申し訳ない思いだ」
大統領は「慰安婦問題は世界史における残念な一章だ。私は首相の謝罪を受け入れる」と応じた。
首相は胸をなで下ろしたことだろう。だが、このやりとりは実に奇妙である。
首相が謝罪すべきは元慰安婦に対してではないのか。首相はかつて河野談話に反発し、被害者に
配慮ある発言をしてきたとは言い難い。国内で批判されても意に介さないのに、米国で紛糾すると
直ちに謝罪する。何としたことか。
問題が大きくなったきっかけは「当初定義されていた強制性を裏付ける証拠がなかった」という
首相の発言だった。
慰安婦は、単なる歴史的事実の問題ではない。女性の尊厳をめぐる人権問題であり、日本が
その過去にどう向き合うかという課題と考えられているのである。 首相の謝罪で、米国内の
批判に対する火消し効果はあったかもしれない。しかし、日本が歴史とどう向き合っていくかと
いう大きな問題は片づいていない。
対北朝鮮では、核問題を進展させるために対話路線に転じた米国と、拉致問題が進まなければ
支援に応じないとする日本との間に、溝ができていた。
会談では、北朝鮮が核廃棄に向けての合意の履行を遅らせたら追加的な経済制裁をすることを
確認した。大統領が拉致問題への怒りを改めて表明するなど、足並みをそろえて見せた。
だが、北朝鮮が合意の履行に動けば、再び溝が現れる。今回の日米連携の確認は、そこまで
踏みこんだものではなさそうだ。
首相と大統領は「揺るぎない日米同盟」をうたい、それを象徴するバッジをおそろいでつけた。
演出は結構だが、今後はその内実が問われることになる。(一部略)[
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