久間章生防衛相は25日、防衛省で沖縄県の仲井真弘多知事、名護市の島袋吉和市長と
会談し、米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)のキャンプ・シュワブ沿岸部(名護市)への
移設問題について協議した。仲井真氏は、移設に備えた環境影響評価(アセスメント)に
先立つ環境現況調査(事前調査)の受け入れを表明。今回の合意により、これまで停滞し
ていた移設計画が一歩動き出すことになる。
会談で、久間氏は日米両政府が昨年5月に合意したV字形滑走路の建設案について、
「最良のものであり、V字案を基本にして引き続き必要な手続きを進めていく」と表明。
仲井真氏は「V字案に特に異論があるわけではない」としつつも、「よく地元の声に耳
を傾けてもらいたい」と述べ、移設先の名護市の主張への配慮を求めた。また、普天間
飛行場を3年以内に閉鎖状態にするよう重ねて要請した。
名護市は代替施設の沖合への移動を主張し、現行のV字案に基づく環境アセスメント
に反対の姿勢だ。このため、政府は周辺海域のサンゴや藻場の事前調査を行い、後の
アセスメントに役立てることにしている。
一方、米軍再編を推進するための在日米軍再編特別措置法案が、25日午前の参院
本会議で審議入り。安倍晋三首相は「昨年5月に日米間で合意した(V字)案を基本
に地元の声に耳を傾け、真摯(しんし)に説明して1日も早く実現したい」と表明した。
■ソース(産経新聞)
http://www.sankei.co.jp/seiji/seisaku/070425/ssk070425001.htm