★地方選・補選 課題の重さがはっきりした
国も地方も、なんと多くの難題を抱えていることか。そう実感させる選挙戦
だった。
市町村長らを選ぶ統一地方選の後半戦と、福島、沖縄両選挙区の参院補選が
終わった。新たに当選した首長や議員は、それぞれの課題に果敢に挑戦してもら
いたい。
沖縄の参院補選では、自民、公明両党推薦の候補が、民主党など野党推薦候補
を破った。対決の構図は、昨年11月の沖縄県知事選と同様、「与党」対「全野党」
だった。知事選に続いて今回も、与党が支持層を固めて野党を振り切った。
与党の勝利は、基地問題よりも景気や雇用を重視し、米海兵隊普天間飛行場の移設
問題などは現実的な解決をはかってほしいという民意の表れだろう。
政府・与党は、海兵隊のグアム移転支援などを盛り込んだ在日米軍再編推進特別
措置法案の早期成立を図り、普天間飛行場移設に必要な環境影響評価も早期に着手
すべきだ。
(中略)
自民党は、沖縄補選を「自公連立、安倍内閣の命運をかけた戦い」として、国会
議員を大量投入し、総力戦を展開しながら苦戦した。無党派層からの支持は、相手
候補をかなり下回った。
小沢民主党代表は、選挙戦で「弱者切り捨て、地方切り捨て」の自公政権に終止符
を、と訴えた。だが、国の基本政策で異なる社民党などとの野党共闘と、「格差社会」
批判ばかりで、この先どこまで支持拡大を図れるだろうか。
民主党は、憲法改正手続きを定める国民投票法案という、政治争点化すべきでない
問題で与党と対立するなど、党の基本姿勢がわかりにくくなっている。
小沢代表が参院選対策を最優先して、ひたすら対決路線を走っているからではないか。
政権を担おうとするなら、国会での建設的な論戦を通じて、民主党の基本政策を明確に
示す必要があろう。
■ソース(読売新聞)(中略部分はソースで)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20070422ig90.htm