★旧日本軍の風船爆弾 資料発見
・太平洋戦争末期に旧日本軍が開発し、アメリカ本土を直接攻撃した「風船爆弾」に
関する大量の資料が、新たに見つかりました。秘密兵器として開発されたため
日本側の資料はほとんど残っておらず、貴重な資料として注目されます。
風船爆弾は、和紙をはり合わせた直径10メートルの気球に爆弾を取り付けたもので、
太平洋戦争の末期、ジェット気流に乗ってアメリカ本土を攻撃し、6人が死亡しました。
製法などは軍事機密とされ、日本側の資料は終戦時に焼却されたと考えられて
いましたが、製造に携わっていたとみられる男性の遺族が、このほど江戸東京博物館に
資料を寄贈しました。資料はあわせて87点におよび、風船爆弾の気球の部分の
設計図をはじめ、和紙のはり合わせ方や和紙を強化するための塗料などの製法などが、
詳しく書かれた書類があります。
また、工場として使われていた東京宝塚劇場の製造ラインの見取り図や、風船爆弾の
製造について検討したとみられる2冊のノートも見つかりました。日本側の資料が
まとまって見つかったのは初めてだということで、風船爆弾に詳しい暁星中学・高等学校の
吉野興一教諭は「こんな資料が残されていたのかと驚いた。風船爆弾に関しては、製造に
動員された人からの聞き取りによって調査を進めざるをえなかったので、非常に貴重だ」と
話しています。この資料は、17日から東京・墨田区の江戸東京博物館で公開されます。
http://www.nhk.or.jp/news/2007/04/16/k20070416000091.html ※画像:
http://www.nhk.or.jp/news/2007/04/16/20070416000091002.jpg