1980−90年代、滋賀県各地でホタルの生息状況を調べる活動「ホタルダス」に取り組んだ
市民団体がこのほど、当時の参加者に最近の生息状況をたずねるアンケートをした。
最後の調査から9年たつが、「ホタルが減った」「いなくなった」という回答が合わせて
8割に上り、身近な川の環境悪化が浮き彫りになった。
アンケートは市民団体「水と文化研究会」(事務局・大津市)が、生息状況の変化を探るのを
目的に実施し、54人から回答を得た。「少なくなった」が31人、「いなくなった」が13人に上る一方、
「多くなった」は5人にとどまり、各地でホタルが減っていることが分かった。
減った理由を聞いたところ、「護岸工事やしゅんせつなどの河川改修」が最も多く、
「水量が少なくなった」「岸辺の木が伐採され、休息場所が少なくなった」などと続いた。
ホタルは周囲が明るくなると姿を見せなくなるが、「街灯が増えた」という回答も目立った。
ホタルが多くなったという回答の理由として、「水質が良くなった」「ホタルをとる人が減った」
などがあったが、いずれも少数にとどまった。
同研究会の荒井紀子世話役は「各地で盛んに保護や増殖が行われているので、減ったという
回答がこれだけ多かったのは意外だ。河川工事の際は、ホタルの生息環境に配慮してほしい」
と話していた。アンケート結果は県立琵琶湖博物館(草津市)で展示している。
京都新聞 04/09
http://kyoto-np.jp/article.php?mid=P2007040900036&genre=H1&area=S00 ホタルダスの取り組みを紹介する展示(草津市・滋賀県立琵琶湖博物館)
http://kyoto-np.jp/static/2007/04/09/P2007040900036.jpg