・IT系企業に勤めるYさん(33歳)がエステにハマったのは約7年前。当時、好きになった
男性が、若い女性が好きだと言ったのがきっかけだった。「内面に自信がなかったので
言葉の表面的な部分に踊らされてしまった」と振り返るYさんは、店員に薦められるがままに
施術を受けたり高価な化粧品を買ったりして、月4〜5万円の出費があったと語る。「あっと
いう間に300万円ぐらいまで膨れ上がってしまって、これはもう無理だなと思って止めました。
出版社に勤めるKさん(35歳)は6年前から借金を返し続けている。友達に紹介されて
付き合い始めたという元ホストの元彼の金遣いが荒く、彼が払えなくなったローンや
クレジットなどを代わりに払い続けていたら、1年もせずに持っていたカードすべての
限度額ぎりぎりまで使い込んでしまう結果となった。その彼とは別れ、同棲解消の
引っ越しのためにまた借金。その心労によって、1年弱働くことができなかったときの
生活費もプラスされ、最終的にKさんの借金は400万強まで膨れ上がった。
プログラマーのRさん(29歳)は、大学を卒業した頃からひどい摂食障害に悩まされていた。
過食嘔吐を繰り返す毎日に、いくつかの精神科を転々としたが、これぞというような成果は
出ず、毎月、吐くための食費代として約2万円ずつほど借金をしていたという。「もともと
大学時代に付き合っていた彼氏が学生ローンでお金を借りているのを見て、『なんだ、
借金って意外と敷居が低いんだ』って思ったのが、借り始めたきっかけだったと思います。
人のせいにする気はありませんが、あのときその姿を見ていなかったら、借金には手を
出していなかったと思います」
借金を抱える独女は意外と多い。
「きっかけは様々ですが、最初はほんの少しだけ、すぐに返す…と思って借りたお金の
利息で支払いに苦労するようになり、多重債務となってさらに利息に苦しむというのが、
よくあるパターンですね」と語るのは、女性のための無料法律相談所を運営する司法書士
事務所の根本めぐみさん。根本さんの元には、借金で「首が回らなくなった」女性たちが、
救いを求めてひっきりなしに訪れる。(
>>2-10につづく)
http://news.livedoor.com/article/detail/3110300/ (
>>1のつづき)
根本さんは今回の独女たちの借金経験談を聞いて、ため息をつく。
「みんな、生活を切り詰めているのはいいけれど、そのお金が利息にいくら充てられている
のかを考え直したほうがいいかもしれません。利息を甘く見ないで。本当に怖いんです」
根本さんはさらに語る。「できてしまった借金は仕方ありません。過去の事を悔やむより、
これからどのようにして生活の立て直しをするかの方が大切です。自分の問題は自分で
解決する。この努力は当然、正しいと思います。しかし、多くの方の場合、努力する方向が
間違っているのです。だから、一生懸命返済しても終わらないし、辛い思いや苦しい思いを
更に背負ってしまいます。そのぶれた軸を修正し正しい方向に導くために法律は用意されて
います。人は習慣の産物ですから何年間かカードやローンを使えないという状況の中で
本来のあるべき自分を取戻してほしいと強く願っています。そのために私たちがいるの
ですから。」
今回話を伺った独女たちの中で、実際に債務整理の経験があるというMさん(32歳)は、
かつてネットワークビジネスにハマって最高で80万円の借金があった。借金をリボで増やして
いるうちにクレジットカードの金利の高さに驚き、弁護士に依頼して債務整理の手続きをした。
「債務整理をしてからは、気が楽になりましたね」と言うが、買い物依存症が抜けず、今でも
ボーナス払いで買い物をしてしまうこともあるという。
「これから借りようと思っている人も、今の額を増やそうとしている人も、まずは現金の検討を
してみて下さい。あとはやっぱりもっと勉強することです。金利に関して、自分がそこにいくら
払っているのかぐらいはしっかり知っておかなければ。人間は借りるときには借りるときのこと
しか考えない。返すときのことまで考えて借りられる人はほとんどいません。いくら借りたら
いくら返さないといけないのか、しっかり把握して下さい。」と根元さん。(以上、抜粋)