危険運転致死傷公判 女子高生「同じ痛みを」
骨折、やけど跡…涙の訴え
飲酒運転でガソリンスタンドに突っ込み、客ら2人を死傷させたとして、危険運転致死傷罪に
問われている岩出市金屋、無職中辻章智被告(62)の公判が19日、地裁(成川洋司裁判長)で
あった。被害者のアルバイト店員の女子高校生(18)が証人出廷し、「私と同じ痛みを味わって
ほしい」と涙ながらに訴えた。
事故で足を骨折し、大やけどを負った女子高校生は、証人尋問で「集中治療室(ICU)で
死ぬ覚悟をした」と述べ、主役が決まっていた文化祭の舞台に立てず、卒業旅行にも行けなかった
ことを明かした。さらに、「ガーゼ交換の度に悲鳴を上げた。やけどの跡が残り、温泉にも海にも
行けない。好きな服も着られず、いつ完治するのかもわからない」と声を絞り出すように話した。
一方、証人尋問に先だって行われた被告人質問で、中辻被告は「(自分では)酔っているとは
思わなかった」と供述。裁判官から「自分の行いを認めたくないために言っているのではないのか」と
問いただされ、「今後、よく考えます」と答える場面もあった。
(2007年3月20日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/wakayama/news002.htm