★献血、4人に1人「お断り」 女性の鉄分不足で
若い世代を中心に女性の血液の鉄分不足が広がり、2006年度の献血希望者の
4人に1人が、血液の比重不足で「不適格」とされ、献血を断られていることが16日、
兵庫県赤十字血液センターの調査で分かった。2000年度は7人に1人だったが、
ダイエット志向の高まりなどで貧血気味の女性が急増したものとみられる。
このままでは、輸血用の血液確保に深刻な影響を与えかねないことから、
同センターは健康指導などの対策に乗り出した。
同センターによると、06年度(06年4月-07年1月)に県内で受け付けた
女性の献血希望者(200ミリリットルと400ミリリットル)のうち、事前の検査で
比重不足だった人の割合は約24%で、2000年度に比べ10ポイント上昇した。
男性も増加傾向にあるが、割合は1%程度にとどまっている。
比重不足の場合、貧血が悪化するおそれがあるため献血はできず、
服薬などほかの理由も含め、女性の3人に1人が献血を断られている。
女性の年代別の比重不足は、40代が28%と最も高く、30代(27%)、
10代(26%)、20代(23%)と続く。50代以上の世代は17-12%と比較的低かった。
同センターの井本しおん技術部長は「40代までは生理などの影響で貧血になりやすく、
食事の偏りなども重なって鉄分が急激に減ったのでは」と話す。
同センターでは、不適格者にパンフレットを配るほか、2、3月には栄養士による
相談会を開くなど健康指導に取り組むが、比重不足に歯止めはかからない。
井本部長は「比重不足は血液確保の大きな妨げ。もともと女性は男性に比べて血が薄い。
今後、女性の比重不足の基準を引き下げることも検討する必要があるのでは」と話している。
神戸新聞
http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sg/0000272534.shtml