松岡農水相―今度は疑惑の光熱費か
この不自然さのつじつまを、どう合わせるというのか。松岡利勝農水相の政治資金の収支報告に、
また疑問が浮かんだ。
松岡氏の説明によると、同氏の資金管理団体の事務所は国から提供される議員会館だけだという。
ここは部屋代はもちろん、電気や水道などの光熱水費もすべて税金でまかなわれている。つまりタダである。
それなのに、05年までの5年間に毎年400万〜800万円、計2880万円もの光熱水費がかかったというのである。
報告書にそう記載されていた。
なぜ、こんなにも多額の光熱水費がかかるのか。不可解と言うほかない。
この問題はおとといの参院予算委員会で、民主党議員が指摘した。松岡氏の釈明はしどろもどろだった。
「水道には『なんとか還元水』とかをつけている。光熱についても暖房なりなんなり別途、含まれていると思う」
光熱水費は「電気、ガス、水道の使用料及びこれらの計器使用料等をいう」と定義されている。
議員会館には部屋ごとの電気メーターなどはないので、個別に料金を支払うことは考えにくい。
浄水器や暖房機の購入費も含まれると、松岡氏は言いたいのかもしれない。
それにしても毎年数百万円もの器具を買うというのは荒唐無稽(こうとうむけい)に過ぎる。
この光熱水費の疑惑は、注目されてきた「事務所費」疑惑と同じ構造だ。
光熱水費と事務所費はともに政治資金規正法で経常経費として扱われ、収支報告に領収書をつける必要がない。
それをいいことに、表に出したくない支出を潜り込ませて処理したのではないか。そんな疑問がもたれているのだ。
(asahi.com)
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