★「慰安婦」発言 いらぬ誤解を招くまい
旧日本軍による慰安婦問題をめぐって、安倍首相の発言が内外に波紋を広げて
いる。
首相は先週、記者団の質問に答えてこう述べた。「当初、定義されていた強制性
を裏付ける証拠はなかった。定義が変わったことを前提に考えなければならない」
これが米国などで「安倍首相、戦時中の日本による性奴隷を否定」「安倍首相、
性奴隷に証拠なし」などと報じられた。韓国の宋旻淳外交通商相が不快感を示した
りもした。
だが、この解釈は行き過ぎていたようだ。きのうの参院予算委員会で民主党議員
に真意をただされ、首相は何度も「政府の立場は河野談話に書いてある通りだ」と
繰り返した。
この問題についての日本政府の公式見解は、93年に出された河野官房長官談話
である。旧日本軍が慰安所の設置などに関与し、「総じて本人たちの意思に反して
行われた」と認めた。慰安所での生活について「強制的な状況の下での痛ましいもの
であった」としている。
首相は就任直後に、この談話を受け継ぐと表明した。そのスタンスは何ら変わらない。
誤解はやめてほしい。そう言いたいのだろう。
首相には「強制性」について、こだわりがあるようだ。それが首相の発言をわかり
にくくしている。
女性を集めた業者らが事実上強制をするような「広義の強制性」はあったが、当局
が人さらいのように連行するといった「狭義の強制性」はなかった。きのう、首相は
そう説明した。
だが、いわゆる従軍慰安婦の募集や移送、管理などを通じて、全体として強制性を
認めるべき実態があったことは明らかだろう。河野談話もそうした認識に立っている。
細かな定義や区別にことさらこだわるのは、日本を代表する立場の首相として潔い態度
とは言えない。
(続く)
■ソース(朝日新聞)
http://www.asahi.com/paper/editorial20070306.html#syasetu1 ■前スレ(1の立った日時 03/06(火) 10:07)
http://news22.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1173143266/