【食品】牛乳のペットボトル化に解禁の動き…コストや衛生面で高いハードル

このエントリーをはてなブックマークに追加
1依頼582@試されるだいちっちφ ★
 ペットボトルに入った牛乳が年内にも店頭に並ぶかもしれない。内閣府の食品安全委員会が先月、
牛乳容器への使用を認める評価案をまとめたからだ。手軽でデザインが豊富なペットボトル容器は
若者の心も引きつけやすい。「牛乳離れ」に悩む生産者らは「消費回復の起爆剤に」と期待を寄せるが、
紙パックと比べた容器コストの高さや衛生上の不安などハードルも多い。(海老沢類)

■解禁の動きも コスト、衛生…高いハードル

 ≪横倒しもOK≫

 「手軽に飲めて、若者にもなじみがある。これで形の上では、ほかの飲料と同じ土俵に立てる」
 北海道豊頃(とよころ)町の農事組合法人「Jリード」の井下英透代表(48)はペットボトル容器解禁の
動きを歓迎する。
 生産過剰に消費低迷が重なり、昨年道内では大量の生乳が廃棄された。乳牛450頭を抱えるJリード
でも約200トンの廃棄を余儀なくされた。苦い経験があるだけに、新容器にかける期待も大きい。
 牛乳容器の内側に使用できる合成樹脂は、厚生労働省令で現在、紙パックの内側で使っている
ポリエチレンなど2種類に制限されている。このため、ポリエチレンテレフタレート(PET)でできたペット
ボトル容器は使えなかった。
 このため、業界団体の日本乳業協会が使用可能リストにPETを加えるよう要請。食品安全委は先月、
「適切な条件下で管理される限り、十分な安全性を確保している」との評価案をまとめた。国民からの
意見募集などを経て、秋にも販売が可能になる見通しだ。
 日本乳業協会の松崎勝・生産技術部長は「ペットボトルなら中身が見えて、よりおいしく感じるし、
一度開けてもふたを閉めれば冷蔵庫の中に横倒しにしておける。ストロー付きの紙パックに比べ、
形状やパッケージデザインの幅も大きく広がる」と話す。(>>2以降に)

産経新聞(2007/02/09 11:43)
http://www.sankei.co.jp/seikatsu/shoku/070209/shk070209000.htm
2試されるだいちっちφ ★:2007/02/10(土) 14:38:20 ID:???0
>>1つづき)
 ≪大きさ二極化?≫

 ただ、商品化に向けて克服すべき課題は多い。
 牛乳はほかの清涼飲料に比べて賞味期限が短く、傷みやすい。「紙パックの約5倍」(関係者)と
いわれる容器コストの高さも手伝って、各メーカーの動きは鈍い。
 「メグミルク」ブランドを展開する日本ミルクコミュニティの担当者は「基本的に要冷蔵の商品なので、
飲み残しをかばんに入れて持ち歩くことはできない。また、ペットボトル生産となれば工場に新たな設備を
作らなければならない」と指摘する。ペットボトル入りの乳飲料「ミルクと珈琲」を販売している明治乳業も、
「やるかやらないかを含め、社内で検討している段階」(広報)という。
 衛生面を考えると、200ミリリットル程度の飲みきりサイズか、冷蔵庫で保存する1〜2リットルの大容量
サイズに限られる、との見方が業界では大勢を占める。

 ≪給食も先細り≫

 国民の「牛乳離れ」は確実に進んでいる。
 牛乳の生産量は平成6年度の435・1万キロリットルをピークに減少傾向をたどり、昨年度は379・3万
キロリットル。ピーク時から1割以上落ち込んだ。
 ダイエットブームのなか、高カロリー・高脂肪のイメージが消費者に敬遠され、豆乳や茶系飲料、ミネラル
ドリンクなどに少しずつシェアを奪われている状況だ。1割近くを占める学校給食での消費も、少子化で
先細りは避けられない。
 松崎さんは「緑茶はペットボトルの導入で、冷たい茶を楽しむという食文化を広げた。容器の変更は、
消費者に目新しさを与えるいい手段になるはず。いかにしてコストに見合う魅力的な商品を作り出すか…
メーカーの知恵が問われている」と話している。
3試されるだいちっちφ ★:2007/02/10(土) 14:38:33 ID:???0
>>2つづき)

■「全く飲まない」急増、13%に

 社団法人「日本酪農乳業協会」が昨年6月、全国の13歳以上の男女6000人を対象に行った調査によると、
牛乳を「毎日飲む」と答えたのは37・7%で、前年から約2ポイント減った。一方、「全く飲まない」という人の
割合は、10・2%から13・7%に急増した。
 また、「どんなときに牛乳を飲むか」(複数回答)について尋ねたところ、「のどがかわいたとき」41・2%、
「朝食をとりながら」40・4%との声が多かった。しかし、4年前の調査と比べると「のどがかわいたとき」や
「風呂上がり」の割合は約12ポイントも落ち込んでおり、「止渇飲料」としての役割が低下していることがわかる。